2009年7月 6日 (月)

貸株で運用利回りをアップする方法

本日、7月6日の日経新聞朝刊29面の“金融商品深堀りチェック”に

証券会社通じ保有株活用
「貸株」で収入上乗せ

という記事がありました。

「貸株」とは、株券等貸借取引(レンディング)とも言い、株券を一定期間、証券会社に貸し出すことにより、その対価として証券会社が貸借料を支払うという取引です。

 

Rending

 

貸借料については証券会社によって一律のところ、銘柄・期間によって異なるところとあります。

多くの銘柄では、貸借料が年率1%以下となっているようですが、流動性が低く、変動の大きい銘柄では年率2%という高い貸借料もあるようです。

このあたりは実際に問い合わせて見ないとわかりません。

 

注意しなければならないリスク

・貸株取引は証券会社の分別保管の対象とならないので、証券会社の破綻リスクに注意しなければなりません。

・貸借料は雑所得になりますので、株式売買の損益通算はできません。また雑所得が20万円以上になると確定申告が必要と なります。他、税金や社会保険料が増えたりするケースもありますので注意が必要です。

 

更に詳しい解説、又はご質問・ご相談などはこちらからお願いいたします。

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2009年7月 1日 (水)

分散投資の神話

本日届いた、証券アナリストジャーナル7月号に

分散投資の神話 Sebastien Page,CFA』

という興味深いレポートがあったので、少し取り上げてみます。

 

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分散投資といえば、資産運用というものを学び始めた時、最も重要なものとして語られるものです。

しかしながら、今回の金融危機において分散投資型投資信託のパフォーマンスが予想以上に悪化したことからも、“分散投資”の効果について疑念の声が上がるのも無理からぬことだと思います。

Sebastien Pageさんは

信用危機から得られた教訓は、特にポートフォリオの構築とリスク管理という観点から言うと、分散投資とは誤解を招きやすいコンセプトであったということである。
(証券アナリストジャーナル2009.7 p.22)

と述べています。

分散投資は資産間での相関が小さいほど効果的なわけですが、常に一定ではなく上昇時と下落時で違ってくる(非対象性)ということです。

具体的に言うと

世界と米国の市場で株価が7%以上上昇した月における市場間の相関係数は35%であるのに対し、両方とも7%以上下落した月における相関係数は85%と高い。
(証券アナリストジャーナル2009.7 p.22)

つまり

伝統的な平均・分散型の最適化においては、分散投資効果を計るためフルサンプルの相関係数を使用することに問題がある。アップサイドではマイナスの相関、ダウンサイドではプラスの相関があってフルサンプルでは相関ゼロになっているような資産の場合、伝統的な平均・分散型の最適化においては非常に魅力的に見えてしまうことが大きな問題なのである。
(証券アナリストジャーナル2009.7 p.30)

ということです。

簡単にまとめると、分散投資による損失リスクの回避は一般投資家が想像しているものより難しいということです

分散投資型投資信託だけでなく、証券会社で販売されているオーダーメイド型のSMA(Separately Managed Account )なども分散投資効果を追求した商品なので、損失リスクは標準正規分布で単純に計算されたものより大きくなると考えたほうが良いかも知れません。

 

更に詳しい解説、又はご質問・ご相談などはこちらからお願いいたします。

 

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2009年6月30日 (火)

民主党が政権を奪取した時、株はどうなる?

毎日、TVニュースでは、総選挙はいつになるかということが話題になっています。

匠もお客様から

「今度の総選挙で民主党が勝ったら、株式市場はどうなる?」

という質問を受けることが増えてきました。

そこで、

民主党が総選挙で勝った場合のリアクションについて、キーポイントとなる要素をピックアップしてみましょう。

①支持基盤

民主党の有力な支持基盤は労働組合です。
民主党議員の中には大手自動車や電機業界の労働組合出身者もいて、経営者よりも労働者目線の政策を打ち出すことが予想されます。

②2010年7月の参議院選挙

民主党が今回の衆議院選挙で過半数を上回る勝利を収めた場合、次なる目標は2010年7月の参議院選挙に勝利し、参議院でも過半数を得ることです。
その為には、以下の公約に基づいた大規模な補正予算を実施し、景気対策でアピールすることが考えられます。

③予想される公約

4月に打ち出された

民主党「生活・環境・未来のための緊急経済対策」(骨格)

から見て、重点が置かれるのは

●子供手当ての拡充、教育支援

●高速道路無料化

●農林水産業の所得保障

●環境政策

といったところでしょうか。

大胆な内需振興策は景気と株価にプラスに働くはずですが、財源に対する不安がその効果を打ち消さないかどうか、気になるところです。

銘柄的には少子化対策関連などに妙味があるかも知れないですね。

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2009年6月23日 (火)

穀物相場の見通し

直近、原油・穀物価格が下落していますが、穀物相場の見通しについて、あるレポートを参考にまとめ記録しておきます。

商品価格はすでに3月初めの底値から3割以上上昇しており、穀物では3割~5割弱、原油では倍以上に上昇していたことから、一旦、利益確定の売りが行われた模様です。

実際、商品先物市場では相場のピーク直前まで投機筋の先物純買い持ち高が積み上がっていました。

 
今後の穀物相場の見通しについては、以下の通り

 

トウモロコシ

09/10年度(’09/9~’10/8)の需給逼迫が予想され、今後とも底値が切り上がると思われます。

米国の主要産地での長雨や低温による作付けおよび生育の遅れが支援材料。

 

小麦

前年度に豊作だった影響から、生産減少にもかかわらず09/10年度(’09/6~’10/5)の期末在庫増加が予想され、相対的に上昇が限られると思われます。

米国およびカナダの春小麦の主要産地における低温と雨による作付けおよび生育の遅れ、中東欧、スペイン、ウクライナを乾燥気候が襲ったことが支援材料。

 

大豆

以下の理由により、想定以上の上値を付ける可能性が浮上してきています。

①主要輸出国アルゼンチンの干ばつが米国産旧穀(2008年産)への需要を高め、価格押し上げの大きな要因となっている。

②米国大豆の作付け遅延が単収低下をもたらし、新穀(2009年産)需給を想定以上に逼迫させる可能性が浮上。

(3月時点で大豆作付けを表明した農家の作付け進捗度は87%で過去5年間の平均92%を下回る)

③肥料などの生育費用上昇から相対的に低費用の大豆への転作が進み、これが新穀(2009年産)の需給緩和シナリオの前提にあったが、実際の作付けは3月時点の想定を下回る可能性がある。

この点を確認する上で、実地調査に基づく米農務省「作付調査」(6/30発表予定)が注目されます。

 

 

原油に関しては、今後ハリケーン・シーズンに入るのでこちらにも注意が必要です。

国立海洋大気局ハリケーンセンター
http://www.nhc.noaa.gov/

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2009年6月12日 (金)

コモディティ・インフレーションの悪夢再び?

こんにちは!
新型インフルエンザのニュースを見て、新型インフレーションの警戒水準もフェーズ6に引き上げた匠です。

さて、日経平均株価は1万円大台を回復して、先行きの景気についても楽観的な意見が見られるようになってきました。

しかし、本当に将来、景気が良くなり企業業績が上昇すると見て株価は上がってるのでしょうか。

本当は株価が上がってるのではなく

現金の価値が下がってるので、

株価が上がってるように見えるのではないでしょうか?

(少し考えてから隠れている部分をクリックしてください)

 

現在、世界中で「過去最大の景気対策」「超緩和的な金融政策」が採られ、米ドル、日本円、ユーロ、他、様々な通貨の価値が低下しています。

その反動で世界の株価、商品価格は上昇しています。

今年の安値からの上昇率で比較すると(2009.6.11現在)

日経平均  :約 41.6%
NYダウ   :約 34.0%
NY原油   :約121.9%
シカゴ大豆:約 53.2%

このように新しい過剰流動性バブルが金融市場に発生しています。

現在は市場規模の大きい株式市場にも向かっているからいいですが

もし株価上昇が止まったら……

2007年後半のように、その過剰流動性が商品市場に雪崩れ込むことも考えられます。

ガソリン価格が1リットル180円、バターなど食品の値上げが頻発した昨年前半。

同じ事が起こらないとも限りません。

常に警戒を怠らず、慎重な対策が必要だと思います。

<参考>
食料価格が再び上昇傾向に―日興アセットマネジメント 楽読 2009.6.10
http://www.nikkoam.com/market_info/rakuyomi/pdf/raku090610_01.pdf

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2009年6月 5日 (金)

身近にもインフレの予感が……

ガソリン店頭価格、じわり上昇 半年ぶり120円台に―日経新聞09/6/4
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090603AT1J0300T03062009.html

 

ここ最近の原油価格上昇でガソリン価格もじわじわと上がってきています。

またその影で、身近な食品にも値上げ圧力が……

 

7月から食用油をさらに値上げ 日清オイリオグループ―共同ニュース09/6/2
http://www.47news.jp/CN/200806/CN2008060201000490.html

 

一昨年から昨年にかけて原油や穀物など商品価格が暴騰しました。

あの時の教訓を生かして対策をしっかりたてておきましょう!

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2009年6月 3日 (水)

新・事業承継税制と相続対策

匠です。

昨日は2ヶ月に1度のスタディ・グループ中央区FPサロンの日。

テーマは

『新・事業承継税制の活用法』

講師は税理士・国士舘大学・専修大学講師の、平 仁 先生

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平仁税理士事務所
http://www5.ocn.ne.jp/~zeitaira/htm/syotyousyoukai2.htm

でした。

この、新・事業承継税制

結論から言えば、適用条件が厳しすぎてとても使いづらそう。

新・事業承継税制のメリットはなんといっても

“自社株式に係る評価額の80%の納税猶予”

でも、よく考えたら

免除じゃなく猶予

適用条件を満たせなかった場合、いきなり

「払ってください」

と言われる恐れも

いくつかある適用条件はどれも厳しいと思いますが、その中で最も厳しそうなのが

“5年間の事業継続”

その要件となっている、雇用の8割以上の維持

大胆なリストラなしに事業継続はありえないとなった時、どうするんだろう?

社員の定年退職による自然減も、新規採用で埋めなければならないのか……

とにかく、事業承継の実務は商法、税法、会計、利害関係者との調整力、他、様々な能力が要求される総力戦になります。

ありきたりではありますが、

事業承継成功の鍵は、早くからの準備

これに尽きるようです。

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2009年6月 1日 (月)

インフレと資産運用(下)

さて、このスタグフレーションという悪魔
会計的に見た場合どうなるのでしょう。

<企業>

     売上(川下↓)
- 売上原価(川上↑)
-   販管費(―)    
   営業利益(↓)

現在のデフレだけならまだしも、インフレが加わって売上原価が上昇したら更なる販管費の削減に手をつけるしかありません。

しかし、今でもぎりぎりのリストラが続く中、とても厳しいことは明らかです。

<家計>

     収入(↓)
-   支出(↑)
    貯蓄増減(↓)

家計においても、本業以外にアルバイトをするとかに加え、更なる節約が求められます。

しかし、ここまで未来を予想しているなら、資産運用で営業外利益(企業)、臨時収入(家計)を得るという戦略も考えるべきではないかと思います。

ちなみに、このデフレ、インフレ、スタグフレーションはずっと続くわけではありません。
時系列に見ると以下のような経路をたどると思われます。

① デフレ

↓金融緩和・財政支出

② デフレ+インフレ(スタグフレーション)

↓一次産品供給過剰

③ デフレ

↓企業収益底打ち、株式・不動産価格上昇、資産効果による消費回復

④ 本当の景気回復

現在が①から②の途上であることは前述した通りです。

②から③に向かうのは一次産品の供給体制が新興国の需要に追いつくからです。

この時、企業の業績回復を反映して株価や不動産といった資産価格の上昇が始まります。

デフレが解消され④に向かうのは資産価格の上昇効果で消費・投資が増加するからです。

この1、2年が最も苦しい時でしょうが、経済の大変化は最大の投資チャンスでもあります。

投資テーマと商品は以下の通り

先進国の企業業績悪化⇒日本株ベア型投資信託

商品価格の上昇⇒コモディティ投資信託

新興国の発展(但しインフレの影響に注意)⇒新興国株式投資信託

関連ニュース

デフレ対インフレの戦いでは商品が買い-ワシック  Bloomberg 2009/05/27
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003001&sid=a9D5y6bFfXcY&refer=commentary

米経済:ジンバブエに匹敵する超インフレ突入へ-ファーバー氏(3)  Bloomberg 2009/05/27
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=acNN3UcVS2f8&refer=jp_asia

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2009年5月30日 (土)

インフレと資産運用(中)

「米TI、筑波研究所を閉鎖 半導体拠点インドなどに移管」
「研究拠点 外資、日本撤退相次ぐ」

5/21日経新聞の記事のタイトルです。

前回お話した日本が誇る高度な技術力もいまや、新興国が安価でキャッチアップしてきたことを表しています。

新興国が安価な労働力の供給源というだけであれば、高価であっても日本の技術力は不可欠かもしれません。

しかし現在の新興国は安価にプラスして優秀な労働力へと変貌を遂げてきました。
そう、昔の日本のように……

先進国の購買力の低下に、安価で優秀な労働力と製品の新規参入

日本は更に販売価格の低下を強いられ、デフレ圧力を受けることになります。

一方、新興国

年間収入が日本円で50万円という人々が、経済成長のおかげで毎年60万円、70万円と収入が増えていきます。

洗濯板を使っていたお母さんの夢

「洗濯機が欲しい」

が現実のものとなります。

ここで、お母さんが

日本円で15万円の乾燥機付きななめドラム自動洗濯機を買うのなら日本のデフレは解消するでしょう。

しかし、当然そんなことはありません。

購入するのは中国製か韓国製かわかりませんが、何の付加価値もない安価な洗濯機です。

それでお母さんは充分満足なのです。

怖いのは、このようなお母さんは一人ではないこと。

商品も洗濯機だけでなく冷蔵庫、TV、エアコンなど多岐にわたることです。

今、世界の人口はおおよそ68億人です。
http://arkot.com/jinkou/

そのうち、新興国の代表である

中国が約13億人
インドが約12億人

この著しい発展を遂げつつある2つの国、
その国民が経済成長によって消費を拡大させたらどんなことになるか……

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彼らは先進国から見て決して裕福ではありません。
余分な付加価値のついた商品は現在のところ必要としていません。

携帯電話であれば話せれば充分、車であれば走れば充分なのです。

しかし、それらを作るために最低限必要なものがあります。

石油、金属などの一次産品です。

今後、25億人の民による猛烈な消費は必至。

昨年前半の原油価格高騰もこのことを根拠にしていましたが、先進国の経済危機で消費に急ブレーキがかかり、

原油価格は昨年7月の147ドル/blから12月の32ドルまで、たった半年で1/4に暴落しました。

しかし、先進国の消費の低減も限界があります。加えて産油国の減産も急ピッチです。

原油価格は最近では5月62ドル/blと安値から2倍近い上昇となっています。

原油価格チャート
http://www.cx-portal.com/wti/oil.html

 

折しも、各国政府は世界経済危機に対し協調して限界まで金融を大幅に緩和し(低金利政策)尚且つ、過去最大級の大規模な景気対策を実施しています。

この膨張するマネーが商品市況を押し上げ、物価インフレを引き起こすのは時間の問題でしょう。

新興国にとっても一次産品の物価上昇は望ましいものではありませんが、消費の伸びが期待できるだけ、ましと思われます。

しかし、先進国は一次産品に近い生活必需品の価格は上昇するのに、自分達が作る高級品は売れないという

インフレとデフレの同時進行

スタグフレーション

という最悪の悪魔に対処しなければならないのです。

(つづく)

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2009年5月27日 (水)

インフレと資産運用(上)

先日、お客様から聞かれました。

“景気悪化でデフレって言われるけど、インフレの可能性ってないのかしら?”

インフレの可能性・・・匠は大ありだと思っています。

それも、このインフレはデフレと同時進行する

スタグフレーション

という最悪の形となってやってくる可能性があります。

個人の生活防衛、資産運用においては

現在進行中のデフレ

今後考えられるインフレ

の背景をよく理解しておくことが重要です。

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なぜ、インフレ(物価が持続的に上昇すること)デフレ(物価が持続的に下落すること)が同時進行するのか。

それは、物価という言葉が指す『物』の種類が違うからです。

物価が上昇する物:
石油、金属、食物など主に一次産品

物価が下落する物:
電気機器、自動車など主に高付加価値商品

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日本は資源に乏しい国です。
そんな日本が経済大国になれたのはなぜか?

資源を輸入し、加工して輸出する。

日本が誇る“ものづくり”
そのたゆまぬ努力で磨き上げてきた“技術力”

この技術力こそが、あらゆる物に高い付加価値を与え、欧米の富裕層に受け入れられて先進国の仲間入りを果たす原動力となったのです。

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しかし……

世界No.2の経済大国となった日本、その技術力に対する費用は人件費の上昇と共に高まり

高い付加価値=高い価格

となることも必然であります。

年収200万円の人が作った物を、年収400万円の人が買い続けることは出来ます。

だけど、年収500万円になった人が作った物を、年収400万円の人が買い続けるのは無理なことです。

日本が先進国に駆け上がってしまった以上、どんなに技術力を高めたところで商品価格を上げることは出来ません。

自分たちより貧乏な人に、自分たちの給料を上乗せした商品を売り続けることは出来ないのです。

だからこそ、英国、米国といった先進国は製造業を中心とした経済から金融業を中心とした経済へシフトせざるを得なかったわけです。

そしてここにきて、日本高付加価値商品の最後の買い手であったNo.1経済大国、米国の個人消費が住宅バブル崩壊と共に崩れ去りました。

“買ってもらえる値段まで価格を下げるしかない”

日本製造業に選択肢はありません。

価格を下げた分は人件費を削る以外方法なんてないのです。

物価は下がる。
景気は悪くなる。
雇用は悪化する。

まさにデフレという悪魔に蹂躙される日本経済……

しかし、このあとやってくるもう一つの悪魔“インフレ”は更に日本経済を窮地に追い込んでいくかもしれません。

(つづく)

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2009年5月11日 (月)

責任をとる道は・・・地味で全うな道・・・

「責任とってやめます!」

ビジネスマンであれば、何かの失敗でこのように思ったことが一度や二度はあるのではないでしょうか?

仕事の失敗で仲間に迷惑をかけた時……

相場の読み違いなどでお客様に迷惑をかけた時……

匠もそう思ったことが何度かあります。

そんな時いつも思い出すのが

責任をとる道は身投げのような行為の中にはない・・・・・・
責任をとる道は・・・・・・もっとずーっと地味で全うな道・・・・・・

という『天』(福本伸行著 近代麻雀コミックス) の準主役 赤木しげるのセリフ。

相棒が自分のミスを帳消しにする為、わざと負けようとした時に諭した言葉です。

詳しくは以下の通りです。

皆よくやるのさ土壇場に追い詰められるとこのすりかえを
自分の身さえ捧げれば、自分の身とひきかえならば・・・・・・どんな違法も通るという誤解・・・・・・
それで責任をとったような気になるヒロイズム・・・・・・とんだ勘違いだ・・・・・・
責任をとる道は身投げのような行為の中にはない・・・・・・
責任をとる道は・・・・・・もっとずーっと地味で全うな道・・・・・・

そんな地味で全うな道を歩もうとしている企業……

本日、決算説明会を聞きにいったL社。

過去に失った信頼を取り戻す為、情報をできるだけ公開するという地味ですが全うなIRを心がけていると見受けられました。

継続企業の前提に関する疑義も解消され、株価は直近の1ヶ月で2倍以上になっています。

決算発表企業が多い時期ということもあり、参加アナリストも少なかったですがマーケットはちゃんと見ているということ ですね。

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2009年5月 8日 (金)

デフレ経済の中、インフレにも注意!

「狂奔!世界インフレ 新型石油危機」

 

これは、昨年の週刊ダイアモンド07/19日特大号の表紙タイトルです。

約1年前、原油価格の上昇で皆がインフレを警戒し、金融商品においてもコモディティファンドやインフレ戦略ファンドなどが市場に登場しました。

しかしその後、原油価格及び商品価格は急落。

リーマン・ショックを経て、誰もがインフレではなくデフレの恐怖を語り、世界中で金融緩和&財政出動の流れが定着しました。
今では、あのECBでさえインフレ警戒を口にしなくなりました。

でも……

原油価格(WTI)の昨年末の安値から現在までの上昇率を見ると

安値33.87ドル/bl(2008.12.19) 現在56.71ドル/bl(2009.5.7) 上昇率67.4%

日米など世界的に株式市場も上昇していますが、原油価格の上昇率はそれ以上です。

日経新聞の記事でも

原油・穀物など8品目 底値から1-6割上昇(2009.4.23)
石油・ガス田開発 中止や延期 世界で90件(2009.5.2)

など気になるものもあります。

世界中の政府・中央銀行が過剰流動性を演出し、それが株式市場や不動産市場などの資産インフレに向かっているのなら、金融機関の体力回復や消費者のマインド変化から実体経済への回復が期待できると思います。

しかし、2007年末から2008年前半のように、株式市場や不動産市場ではなく、資金が原油や商品など物価インフレにつながるところに向かった場合、経済的には最悪のスタグフレーションを起こしてしまわないかという懸念があります。

株価上昇を見ながら、横目ではしっかりと原油価格をウォッチする必要がありそうです。

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2009年4月24日 (金)

決算説明会 対照的なI社とW社

昨日は大手町で匠主宰の酒場大学英会話クラスがありましたが、その前に、飲食業界のI社とW社の決算説明会に行って参りました。

 

最近、近い将来やってくるであろう小型株相場を意識して有望な銘柄を探す為に、日本証券アナリスト協会主催の決算説明会に足を運ぶことが増えています。
(個人向け投資家説明会ではなくアナリスト向けです。匠は日本証券アナリスト協会検定会員の資格で参加しています)

 

I社のほうが先でしたが会場に入る時びっくり、社長以下役員の方々が大きな声で「いらっしゃいませ」と入り口でお出迎え。

さすが、和風居酒屋企業です。

社長は中学生の時、野球の全日本代表だったそうで、会社も体育会系な雰囲気(良い意味で)チームワークを大事にされている印象を受けました。

業績も多くの外食産業が厳しい環境にさらされる中、増収増益。

特に漁港で直接魚を買う権利『買参権』を持つというのが大きな特徴です。

この『買参権』は、お金で買えるものではなく、I社社長が日参して苦労して譲り受けたもので、簡単に手に入るものではないそうです。

このあたりのお話はとても興味深いものがありました。

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……

続いて、W社。

なんか、社長以下役員方々みんな元気がありません。

高級レストランチェーンは今、すごい逆風が吹いてます。

気前よく高級ワインを空けていた外資系金融マンなどが一瞬でいなくなったわけですから仕方ないですね。

なんとか、リーズナブルなイタリアンなどでこの逆風を凌いで、景気回復を待ちたいとのことです。

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……

外食業界でも優劣が分かれてきているようです。

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2009年4月 4日 (土)

W.D.ギャン風、日経平均予測

ギャンの相場哲学を改めて読み返し私(山上)は気が付いたことがあります。

それは、今回の米サブプライムローン問題を起因とした金融危機は1929年の大恐慌まで遡らずとも、もっと最近に良い例があるということです。

以下チャートをご覧ください。
これは、1999年4月から現在2009年3月末までの日経平均の日足(終値ベース)チャートです。

Nky1
(データ:Bloomberg)

このチャートを見て、私は日経平均株価における米ITバブル崩壊過程と今回の米住宅バブル崩壊過程が直感的に“似ている”と感じました。

そう考えると、この間に世界をパニックに陥れた米同時テロ(2001.9.11)と米リーマンショック(2008.9.15)も時期的に一致します。
株価を見てみると両者のショックから一時的に株価が戻した後、反落しショック時の安値とつらあわせになるところなどそっくりです。

現在の状況について単純に値幅・期間を比較すると

●米ITバブル崩壊過程
・調整機関:35ヶ月
・値幅:-13225.33円

●米住宅バブル崩壊過程(2009年3月まで)
・調整機関:20ヶ月
・値幅:-11207.00円

もし、直近の3月10日で日経平均が大底を打ったとすると、今回の危機のほうがITバブル崩壊時より株価のダメージは比較的少ないということになります。

Nky2
(データ:Bloomberg)

しかしながら、W.D.ギャンの言うように“歴史は繰り返す”なら、2009年3月10日以降の日経平均反騰は本当の大底を確認したわけではないという気がします。

米ITバブル崩壊と今回の米住宅バブル崩壊、どちらの方が日本経済や日本の企業業績にとってダメージが大きいか、私自身何人かにリサーチしてみましたが、今回の米住宅バブル崩壊の方がダメージは大きいという意見がほとんど(というか全員)でした。

100年に1度の危機と言われるぐらいですから当然のことと思いますが、より信頼性の高い数値として日本のGDP成長率をこの10年まとめて比較すると以下のようになります。

1-3. 4-6. 7-9. 10-12.
2000 7.5 0.9 0.5 3.7
2001 1.9 -2.3 -4.4 -2.1
2002 1.4 3.4 2.8 0.6
2003 -1.7 2.7 2.7 6.1
2004 4.4 -1.1 2.3 -1.3
2005 2.9 4 3.1 1.5
2006 0.4 3 2.1 3.4
2007 4.3 -1.1 1.4 4
2008 1.4 -4.5 -1.4 -12.1

(内閣府HP統計より※年率換算の実質季節調整系列(前期比))

この表から見ても、今回の米住宅バブル崩壊が日本経済に与えた影響はITバブル崩壊以上であると考えられます。

そう考えると、今後の日本株式においては一時的な反発も考えられますが、個別株はともかく全体的には厳しい展開を予想しておいたほうが良いかも知れません。

先日もこのレポートでご案内いたしました「リバース・ファンド」で資産下落をヘッジする、又は積極的に収益アップを狙うなどの戦略を検討すべきではないかと思っています。

ただし、W.D.ギャンが言うように、予想外の値動きに備えてストップロス・オーダーを意識しておくこともお忘れなく……

※この内容についてもう少し詳しく知りたいという方はご連絡ください。他ご意見・ご質問もお待ちしております。

ご連絡フォーム
http://homepage3.nifty.com/financialtechnocrat/hycontact.html

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2009年4月 3日 (金)

オーバーナイトの売買注文

NYダウなど外部環境に顕著な動きがあった時は、翌日の寄り付き近辺に影響が出やすい。その後1時間でマーケットは落ち着くことが想定されるので、寄り付き売買は慎重に行う。

また逆に、例えば週初、買いを検討している時、週末の外部環境が悪化した場合には月曜日寄り付きに過剰な売りが集中したところを狙うという考えもある。

(参考:W.D.ギャン著作集 日本テクニカルアナリスト協会訳 P.35

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2009年4月 2日 (木)

アキュムレーションとディストリビューション

アキュムレーション(蓄積)とは、ある一定のゾーンで株式を買い集める、又は買い支える動きで、悪いニュースが出ても株価がそのゾーンまで下落すると出来高が増加しつつ下げ渋る動きになります。充分に買い集めが行われた後は上昇に転じます。

ディストリビューション(発散)は逆で、株を一定のゾーンで売り捌く動きです。良いニュースが出ても上げ渋ります。一定の売り捌きが終了すると下落します。

アキュムレーションとディストリビューションのゾーンはそれぞれ株価の支持線と抵抗線になります。

通常はアキュムレーション・ゾーンから上離れた時が買い、ディストリビューション・ゾーンを下離れた時が売りとなります。

しかし、このゾーンをブレイクすると、支持線と抵抗線が入れ替わりますので、売買時はストップ・ロス・オーダーを置いて万一に備えることが必要です。

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2009年4月 1日 (水)

トレンドに逆らわないこと

お金を儲けるにはトレンドを判断してそれに従うことだ。

弱気相場で長期的トレンドが下向きの時は、買いに出るより反騰を待って空売りする方が、常に、より安全である。(強気相場は逆)

大きな儲けは、トレンドに逆らうのではなく、トレンドに従うことから生れる。

投資家やトレーダーが知っておくべき最も肝要で大切なことのひとつは損をするなら素早くするということだ。

間違っているとわかっているのに、証拠金を積み増して売買を続け期待を膨らませても何にもならない。わずかな損をしたときすぐにやめるという判断の方がずっとよい。再び売買して利益を得るチャンスはめぐってくるものだ。

(参考:W.D.ギャン著作集 日本テクニカルアナリスト協会訳 P.58

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2009年3月31日 (火)

最重要!ストップ・ロス・オーダー

全ての建玉をストップ・ロス・オーダーによって守るという断固とした決意、意思がなければ、取引を始めない方がよい。失敗するのが確実だからだ。

ストップ・ロス・オーダーの方法を知らない人が多い。ストップ・ロス・オーダーというのは株価がある水準に達すると成り行き注文に変わり、それ以上損失が拡大しない注文のことをいう。

ストップ・ロス・オーダーは取引開始時のおよそ3%上下に置く。

(参考:W.D.ギャン著作集 日本テクニカルアナリスト協会訳 P.55

実はこのストップ・ロス・オーダーというのは、資産運用にとって最重要でありますが最も難しいテクニックと言えます。

私(山上)も幾度となく投資家に説明してきました。

しかし、やってみるとわかりますが、3%というストップ・ロス・オーダーは普通にやれば半分以上(恐らく7割以上)はストップ・ロスとして損失を計上することになるでしょう。

さすがにそれでは儲かりません。

勝率を高める工夫が必要です。

W.D.ギャンは、その卓越したテクニカル分析で強力な、支持線、抵抗線を発見し、その確率の高さをもって高い勝率を維持していたようです。

そのW.D.ギャンでも、10回の内、2回から3回は間違いがあるようで、その間違いによる損失を最小限に抑えるためのロスカット・ルールなのです。

具体的には、日経平均が7000円を下回らないと判断した場合、7070円で買い、7070円の3%である212円下、6858円を下回ったら損切りするというようなルールです。

ちなみに、ストップ・ロス・オーダーの位置は相場が動き出し、利益が増加していく過程で修正していきます。

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2009年3月30日 (月)

資産運用勉強&飲み会のお知らせ

一部の方にはお伝えいたしておりますが、今度、飲みながら学ぶ交流会“酒場大学”という企画を立ち上げました。

酒場大学
http://takumi-ifa.cocolog-nifty.com/sake/index.html

その第1回授業で

「4月の株式投資戦略を肴に飲む」

を行います。

【授業詳細】

酒場大学 経済学部 資産運用課

『4月の株式投資戦略』

日時:4月8日(水)19:00~21:00

場所:西新宿を予定

参加費:5,000円(飲み放題・食事つき)

定員:10名

一言:3月期末を乗り越えた株式市場、2009年度決算発表を控えてどのような展開が
予想されるかを皆でディスカッションしながら飲みます。 投資初心者の方もお気軽
にご参加ください。

参加を希望される方は以下ページにコメントとメルアドをご記入ください。

4月8日 4月の株式投資戦略
http://takumi-ifa.cocolog-nifty.com/sake/2009/03/44-9aed.html

よろしくお願いいたします。

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2009年3月27日 (金)

必要な資金について

資産運用では、資金の全部を数回の取引につぎ込んで損をして手を引くのではなく、
長く取引することが重要である。
そのために事業の場合と同様、継続して取引ができるよう控えめに資金を使うべき。

(参考:W.D.ギャン著作集 日本テクニカルアナリスト協会訳 P.53)

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2009年3月26日 (木)

忍耐と勇気

忍耐

株式市場では、辛抱強く好機を待つこと。

確たる理由のある価格で取引できるまで、心配しすぎて早く動いてはならない。

株が下がるのではないかと恐れて売ったり、まだ上がるんじゃないかとの願望で売りしぶったりしてはならない。

願望と恐れの排除は最重要である。

(相場に見逃し三振はない。絶好球が来るまで待つ!)

 

勇気

損しても常に勇気と希望を持って未来に直面すべき。

しかし、その勇気と希望は高い代償となった過去の誤りを防ぐような確固たる法則に基づくべき。

大きな損を出したために、動かせる資金がありながら、せっかく機会が来ても動く勇気がないのは最悪である。

(参考 W.D.ギャン著作集 日本テクニカルアナリスト協会訳 P47)

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2009年3月24日 (火)

テクニカル分析の是非

証券投資論の中でも、DCFなどのファンダメンタルズ分析が主流派であるのに対し、

“罫線屋、足を引き引き(チャートをつける)、足(損)を出し”

という言葉があるほどテクニカル分析というのは反主流派と言えます。

チャート分析は過去の値動きを記録したものに過ぎない。

テクニカル分析を揶揄する人達は

「過去は未来を語らない」

と言いますが、ギャンは

「将来は過去の繰り返しに過ぎない」

「将来の株価に影響する情報はすべてその値動きに織り込まれている」

と考えていたようです。

様々に聞こえてくるニュースは誰かが得をする為に流している可能性があり、そういったニュースを鵜呑みにするのは大変危険です。

例えば、ある人達が株を大量に売りたい為に、株が上がるニュースを流したり、その逆もあったりしますが、株価は良いニュースの割りに上値が重かったり、逆に下がらなかったり、株価チャートにははっきり現れます。

ギャンは、株価は人間が作るものだから人間というものを研究しなければならないと説いています。

人間は、これからとるべき行動を、意識的か無意識かは別にして、過去、同じ状況であった時の行動と結果を参考にして行動することが多いはずです。

そう考えると、過去が未来に影響を及ぼすのは明らかです。

ちなみに天気予報で必ず言われる「降水確率」というのは、過去、気温、湿度、気圧などの気象条件が今と同じ過去のデータで、どの程度雨が降ったかというものだそうです。

テクニカル分析も天気予報と同じで当たらないこともままあると思います。

しかしながら、この銘柄はこのような条件の時、過去の10回中9回上昇したなど、確率の高いタイミングで投資することは検討の余地がありそうです。

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2009年3月21日 (土)

ギャンの生涯と実績

いままでに筆者(ギャン)は40回以上も無一文になった。しかし元手はすっかり失ったが、勇気を失ったことは一度もない。何年か前に、相場予測の方法を実験していた頃、仕掛けのタイミングを間違って運用資金を全て失ったことがある。しかしそれでいらだちはしなかった。どのようにして間違いをおかしたか、そして損の原因は何であったかを慎重に研究した。このようにして、筆者は間違いや損をすべからく利益に転換し、成功にもっていけるような予測と取引方法を完成することができたのである。

(W.D.ギャン著作集 日本テクニカルアナリスト協会訳 P.47)

ギャンの生涯と実績

1878年6月6日 テキサスに生れる

1908年 8月、30日間で450ドルの資本を3万7,000ドルに

1909年 12月、『チッカーと投資ダイジェスト』誌のリチャード・D.ワイコフの「驚くべき予報と売買記録」と題する記事で、証券投資で286戦中264勝22敗、勝率92.3%、25日間で元金を10倍以上としたと絶賛される

1914年:世界大戦・金融恐慌を予見

1918年 3月:世界大戦の終結を予見

1923年:農産物の暴落を予告、60日間で973ドルを3万ドルにしたと称賛される

1928年 11月:1929年9月からの株式暴落を予告。株式を売り推奨し的中、金融大恐慌となる。ギャンの生涯中「最大の的中」と言われる

1930年:『ウォール街 株の選択』を刊行、その中で金融大恐慌は1930年から1933年まで続くと予告

1932年 6月:これ以上の下落はないと、全銘柄に買い出動推奨

1933年 3月:株式・商品とも上昇、7月17日まで上昇し21日には急落するとのギャンの予測が的中。1933年の成績は479回の取引で422勝57敗、勝率88.1%、利益率は4,000%

他実績多数

1955年6月14日 永眠 享年77才

結局、生涯で5000万ドル儲けたという。特筆すべきは多くの相場師が途中で自滅する中、生涯実践家でありつづけたことだと思う。

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2009年2月19日 (木)

株価下落、現金化以外にディフェンスの方法はないのか?

“現金が一番”

最近、投資家の方々からよく聞く言葉です。

昨年に起こったリーマンショック以降の金融危機は2009年になってもなかなか払拭できず、株式・景気・住宅価格など何時底打ちするのか誰もわからない中、いつのまにか「貯蓄から投資へ」というスローガンは「投資から貯蓄へ」となって混迷の度合いを更に深めようとしています。

時代はまさに『キャッシュバブル』であり、世界中で現金の価値が異常に高まって相対的に株式、不動産、そして原油、商品、一般消費財まで下落するデフレ状態となっています。

金融危機から経済危機へ、今年1月中旬より各国2008年10―12月期企業決算の発表が進んでいますが、それを見ると、金融危機が急速に実体経済へ波及し企業の収益を押し下げていることがわかります。

特に日本は他国と比較して企業業績の落ち込みが顕著です。
日経平均を例にとって企業業績がどのぐらい落ち込んでいるのか計算してみましょう。

数字は2009年2月6日の日経新聞証券面に記載されている以下の数値を用います。

・日経平均株価:8076円62銭
・株価収益率(PER、倍):9.17(前期基準)
・株価収益率(PER、倍):36.05(予想)

株価収益率=株価÷一株利益ですので

前期基準の一株利益=8076.62÷9.17≒880.8円
今期予想の一株利益=8076.62÷36.05≒224.0円

増益率は224.0÷880.8-1≒-74.6%

ほぼ昨年3月期(注1)の1/4の利益になってしまったということです。
これは他国と比較しても相当酷い数値です。

ちなみに米国S&P500で2008年、-13.1%、2009年、-10.0%(注2)、新興国のインドを代表するSENSEX指数では2009年3月予想で+16.2%となっています(注3)

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注1:日経平均採用銘柄の決算期は3月が多いので、暫定的に前期を2008年3月、今期を2009年3月と考えて差し支えないと思います。

注2:数値は日興コーディアル証券国際市場分析部発行の週刊レポート「みのり」2009年2月6日号より、米国企業は決算期が12月のものが多いことに注意。

注3:前期の一株利益はBSEが発表しているSENSEX実績ベースのPERのティッカー「PEINB30 Index」とSENSEX指数から推計[2009/2/6](9300.86÷12.92=719.9)、予想一株利益はブルームバーグの予想値(836.87)を使用。インドSENSEX採用企業も日本と同様ほとんどが3月決算です。
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各国各様ではありますが、サブプライムローンの影響が最も少ないと言われた日本の企業業績が最も落ち込み、昨年来これほど株価が下がったと言えど日本株の割高感は現在でも相当なものです。

世界的な金融危機において各国政府は景気対策により自力で、2009年の景気底打ちを目指しています。
それに引き換え日本の政治は衆参のねじれや首相の指導力不足により迷走を続けており、このままいくと日本経済は本当の危機をこれから迎えるのではないかという懸念を感じます。

株式には、将来の業績見通しが明るいにも関わらず、キャッシュバブル現象から不当に売られ過ぎていると思われるものもあります。
本来ならこれらの銘柄群については現在評価損であっても中長期的保有が可能ならば売る必要がないのではと思います。

しかしながら、不当であれ、何であれ売られれば下がるのが株です。
評価損の拡大は避けられるのであれば避けたいところです。

保有していれば、世界的な金融の変調やアクシデントの影響を受けて言われなき売りで評価損が増える可能性があります。

それなら売って現金に・・・と思う気持ちはわかります。

しかし、将来の業績見通しが明るい企業の株式を売るのは忍びない。
金融環境が正常化すれば真っ先に上昇するのではないかとの思いもあります。

保有して耐えるか、売って現金にするか、悩まれる方も多いと思います。

しかし、この株価下落局面において他に方法はないのでしょうか?

そこで私が考える“第3の方法”を紹介します。

それは

『他の株を売る』

という方法です。

信用取引や先物・オプションのようなデリバティブ取引が可能な方は説明不要だと思います。
しかしながら一般投資家にそのようなセミプロ的手法はなじまないとも思います。

それでは一般投資家にはやはり、耐えるか、売るかしかないのでしょうか?

実は1万円から出来て、同じような効果が得られる商品があります。

それが

『リバース型投資信託』

です。

『リバース型投資信託』とは、例えば日経平均が10%下落すると10%上昇するという投資信託です。
この投資信託は様々な運用会社が設定していますが、あまり活用されていないように見受けられます。

これなら少額から投資可能で、尚且つ信用取引やデリバティブ取引のように追加証拠金を徴収されることもありません。

自分自身がこの企業の株式は売りたくない。しかし海外や日本の金融環境はまだ波乱の可能性を秘めていると考えるなら、株式は保有したまま、リバース型投資信託の購入を検討してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、史上最強の投資家と言われるジョージソロス氏はインド株式等に投資しながらも、先進国株式の先物等を売っていたと言われており、昨年2008年も比較的高い運用パフォーマンスをキープしているという噂です。

現時点においても世界の経済・金融市場は不安定な要因をいくつか抱えております。
例えば、ヨーロッパの小国やロシアの財政破綻懸念、米国GMの破綻懸念、中国の旱魃が景気に与える影響、ヘッジファンドの換金売り等々・・・

だから、これからも株は下がると言っているのではありません。
このような懸念は逆に一つずつ払拭されていく過程で株価が上昇していく可能性も充分にあると言えるでしょう。

ゆえに、ただ株を売ってしまうのではなく、割安となっている株式は保有しながら、割高と思える日経平均株価を売るという戦略、この金融危機を積極的に耐える方法としてご紹介いたします。

(FTG Mail News 2009.2.10より)

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2009年2月18日 (水)

王貞治さんのプロ論

昨日2月17日の日経新聞夕刊「あすへの話題」に王貞治さんのプロ論が紹介されていました。

「人間だから失敗することもありますよ、などということは、他の人がいってくれるのならいいけれど、自分で言うことではありませんよ。そういうことを言う人に限って、ミスを犯すんです。プロはね、自分のことを人間だなんて思っちゃいけないんです。」

匠は、証券アドバイザーのプロとして、“失敗は許されないことである”というあたりまえのことを今一度再認識いたしました。

『世界的な金融危機』だから仕方がないなどという言い訳は通用しないのだと……

よく相場で百戦百勝とはいわずとも、7割も勝てれば優秀と言われますが、初めから7割勝てれば良いと思っていて7割勝てることはないように思います。

全て勝つつもりで、その瞬間瞬間に全力を尽くさねばなりません。

分散投資とはそういう意味で、ぬるい投資手法なのかもしれません。世界的な好況が続いた数年間は長期国際分散投資という自動操縦で良かったかもしれませんが、現状の世界的な金融危機においては自動操縦から手動へ切り替え、この難局を潜り抜けなければならないと思っています。

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2009年1月 6日 (火)

現代思想的金融危機理解

お正月、以前から興味を持っていた現代思想について簡単に書かれている(匠でも理解できる?)本を読んでみました。

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最近はハイデガーが流行っているとか言われていますし、2008年米国主導の市場原理主義経済が破綻し、世界が新たな経済秩序(パラダイム)を構築していく過程において、金融あるいは金融関係者がどういう思想を背景に行動すべきなのか、その指針となるような考えについて参考とすべきものがあるのではないかと思うからです。

期待どおり……かどうかわかりませんが、デカルトの二元論(主観・客観)に代表される近代哲学のパラダイムを『神は死んだ』という言葉で打ち壊し、現代思想の時代を開いたフリードリヒ・ニーチェの哲学、そのニヒリズム(虚無主義)という思想と現在の金融危機・経済危機の世相がとてもよくマッチしているように感じました。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、

ニヒリズムとは、今まで最高の価値と人々がみなし、目的としていたものが無価値となった歴史的事態のことを言う。「神が死んだ」後、私たちは科学という新たな神に未来を期待したが、第二次世界大戦は科学の恐ろしさを、あるいは科学進歩が必ずしも私たちの未来を明るくするものとは限らないということを証明した。

とあります。

この文章を、「神が死んだ」を社会主義経済の死、「科学」を自由主義経済としても良いし、あるいは「神が死んだ」をITバブルの崩壊、「科学」を金融工学と置き換えると現在の世相を表現していると言えないでしょうか。
もちろん、第二次世界大戦を2008金融危機に置き換えます。

このニヒリズムにおいて私たちが取りうる態度は大きく分けて2つあります。

    1. すべてが無価値・偽り・仮象ということを前向きに考える生き方。つまり、自ら積極的に「仮象」を生み出し、一瞬一瞬を一所懸命生きるという態度(強さのニヒリズム、能動的ニヒリズム)
    2. 何も信じられない事態に絶望し、疲れきったため、その時々の状況に身を任せ、流れるように生きるという態度(弱さのニヒリズム、受動的ニヒリズム)

ニーチェは(2)のように受動的に他者と画一的な行動をする現代の一般大衆を『畜群』と罵り、(1)のように無意味な人生の中で自らの確立した意思でもって行動する『超人』であるべきと説いています。

これは個人にとって重要であるだけでなく、国家としてのアイデンティティにおいてより重要な思想であるのだと匠は考えます。

一瞬一瞬を一所懸命生きる為に、自ら積極的に生み出す「仮象」とは……

『未来への希望』

に他なりません。

希望は与えられる(受動的)ものではなく、自ら積極的に生み出す(能動的)ものであることを肝に銘じて2009年もがんばっていこうと思います。。

本日、1月6日日経新聞経済教室において作家村上龍さんが“希望再興へビジョン描け”というタイトルで寄稿されています。

マスメディアや政府のありかたについて施策を述べられていますので、そちらも参照ください。

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2009年1月 5日 (月)

あけましておめでとうございます

皆様、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくおねがいいたします。

昨年は資産運用にとって厳しい年ではありましたが、今年は世界的な金融緩和と各国の財政出動が効果を発揮してくれるのではと期待しています。

丑年ということで、SUPER BULL(COW?)相場に期待しましょう!

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2008年12月19日 (金)

明日12/20発売のフィナンシャル ジャパンでコメントしています

明日20日発売のフィナンシャル ジャパンの「2009年投資カレンダー」でコメントをしています

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興味のある方は是非ご覧下さい(134~137ページ)

こちらで内容の一部を見ることができます。

フィナンシャル ジャパン 2009年2月号
http://www.financialjapan.co.jp/

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2008年12月17日 (水)

原資保証型ステップアップ投資法③

その参、変額年金保険

変額年金保険とは、払い込んだ保険料(原資)の運用実績に応じて、解約返戻金や将来受取る年金などが変動する保険商品です。

モーニングスターHP 変額年金とは
http://www.morningstar.co.jp/finance/hengaku/

変額年金保険は各保険会社から様々な機能を持った商品が設計・販売されています。
そういった意味で選択肢は多く、投資家ニーズとして、将来の年金作りから相続・贈与対策までカバーできると言えます。

しかしながら、逆にいろんな魅力を盛り込みすぎて、わかりにくい金融商品になっているとも感じます。

匠的には必要な機能は以下3つだと思っています。

● 原資保証(商品によって10年後や被保険者死亡時)
● ステップアップ(運用実績に応じて数%刻みで保証額が上昇)
● 個別ファンドの充実(スイッチングが自由)

変額年金保険は一般にコストが高いと言われます。
商品によって違いますが、5%程度の初期費用の他、年間の保険契約費用が2%後半、ファンドの運用関係費用が0.3%前後と年間費用が3%前後になります。

現在の低金利下で年間3%以上の利回りは簡単ではありませんが、株式等組入れた資産運用で原資又はステップアップした資産を保証してくれる為のコストとして年3%程度の保険料は妥当とも思えます。

注意しなければならない点として、原資又はステップアップした資産を保証してくれる保険会社が財務的な安定性を保持していることがあげられます。

今年の株価乱高下もあって各保険会社の保証コストは上昇していると思われます。
また、この理由から変額年金保険においても販売を停止するものも出てくるようです。

100年に一度と言われる危機ですから、投資家が新規の資産運用に二の足を踏む気持ちはよくわかります。
でも、そんな時だからこそ、匠は原資保証型ステップアップ投資法をシンプルに実行できる変額年金保険に注目したいと思います。

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2008年12月16日 (火)

原資保証型ステップアップ投資法②

その弐、資産運用に保険を掛ける!

資産運用で損する前に損失を補償してくれる保険を掛ける、上昇したところで上昇分を保証してくれる保険を掛ける。

そんなことができたらいいと思いませんか?

このような運用に保険をかける方法をポートフォリオ・インシュアランスと言います。
代表的なものが「プロテクティブ・プット」と呼ばれる「オプション」というものを使った戦略です。

「プロテクティブ・プット」とは「プット・オプション」という掛捨て保険料に相当するものを購入し、損した時は損分を保証してもらうものです。

しかしながら、機関投資家ならともかく一般の投資家には現実問題としては難しい取引だと思います。

そこで、保険の機能を持った

「変額年金保険」

に注目してみました。

<続く>

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2008年12月15日 (月)

原資保証型ステップアップ投資法①

その壱、資産運用って難しい? 

資産運用は難しいという言葉をよく耳にします。
特に2008年は世界的な金融危機に見舞われ、なおさらそう思った方も多いと思います。
匠自身も資産運用の難しさを改めて感じた1年でもありました。

大儲けできずとも(できれば大儲けしたいが…)損せずに満足のいく資産運用はできないものだろうか?

人によって満足のいく投資というのは違うと思いますが、不満の残る投資というのはかなり共通していると思います。
以下その代表的なパターンを3つ取り上げてみます。

題して、「こんな失敗はもうしたくない!」

①売らなきゃ良かった!

Keiken2

株式の上昇期によくあるパターンです。
最近は見られませんが、バブル期などによく見られる後悔パターンです。

②あの時、売っておけば良かった!

Keiken1

今、最も多い後悔パターンだと思います。

③損してしまった!

Keiken3

これも、今、多いパターンだと思います。
中長期の投資なので心配していないという方も多いと思いますが、あまり気分良いものでないことも事実です。

さて、何か良い方法はないのでしょうか?

<続く>

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2008年12月 5日 (金)

退職後を睨んだ資産運用設計

11月も終わり、このブログをご覧になっている方々にも社会保険庁より『ねんきん特別便』が届いていることと思います。

この機会に将来設計を考える方も多いだろうと思いますが、退職後の生活費がどのぐらいかかるのか?年金はどのぐらいもらえるのか?足りない部分はどう補えば良いのか?など考えなければならないことはいくつもあります。

そこで、匠が様々な方からこのような質問を受ける時に参考としているサイトを以下記しておきます。

資産運用やインド株投資だけでなく、このようなライフプランニングや相続対策のセミナーなども来年には企画したいと思っています。

《参考》

フィデリティ退職・投資教育研究所リタイアメント情報ポータル 白書

Viewpoint 3 60歳からの資産運用
Viewpoint 2 “退職後年収”を考える
Viewpoint 1 フィデリティが考える団塊世代の資産設計

http://www.retirement.fidelity.co.jp/library/whitepaper.html

金融広報中央委員会「知るぽると」暮らしと金融なんでもデータ
http://www.shiruporuto.jp/

社会保険庁 自分で出来る年金額簡易試算
http://www4.sia.go.jp/sodan/nenkin/simulate/top.htm

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2008年11月21日 (金)

オバマ次期大統領の勝利演説

もう、だいぶ経ってしまいましたが、今後の経済を考える上で重要と考えますので、改めてオバマ次期大統領の勝利演説について掲載されているサイトを以下に記しておきます。

オバマ次期大統領の勝利演説 英語全文http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/world/gooeditor-20081105-06.html

和訳:http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/world/gooeditor-20081105-05.html

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2008年11月12日 (水)

50年ぶりの大改正が予想される相続税―遺産取得課税方式―

12月中旬に予定される2009年度税制改正大綱で詳細が明らかになると思われる相続税の抜本的改正、いわゆる―遺産取得課税方式―ですが、資産運用のアドバイザーである匠にとっては不可欠の知識となるので、今、色々と研修を受けながら勉強中です。

以下、昨日勉強したまとめです。

●改正の背景
・相続税納税者を現在の5%から1990年頃の10%程度に増やす。
・法定相続人の数などからくる控除額の違いによる相続税額の不公平をなくす。

●現在の法定相続分課税方式との違いについて(控除額、税率は仮のシミュレーション)
・相続人が同額を相続するのであれば現行と同じ相続税額。
・相続財産を多くもらう者は相続税も現在より多く、少ないものは少なくなる。
・差異が大きければ大きいほど、トータルの相続税額は増える。

(以上ザックリと計算、控除額、税率は実際未定である)

●対策
・現在の相続対策は見直しを迫られる可能性あり。
・課税最低限の引き下げにより、課税対象者の大幅な増加の可能性あり。
・保険の非課税枠、年金保険について単純な活用ではなく周到なプランニングが必要。

今後もこの話題には注目していきます。

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2008年11月11日 (火)

予言めいたP.F.ドラッカー氏の言葉

本日、11月11日は経営学者P.F.ドラッカー氏(1909年11月19日-2005年11月11日)の命日です。
氏のお言葉に以下のようなものがあります。

『資本主義において利益の追求が最終目的になった時に資本主義は終わる。利益の拡大はあくまでも資本主義が成長していくための手段であって、最終目的は資本主義の拡大を通じて、個人が自由と平等を獲得することでなくてはならない』

2008年、利益の追求が最終目的であった投資銀行が破綻し、個人が自由と平等を獲得するために最も相応しく思える米国大統領が誕生しました。

ドラッカー氏は、この2008年をどのような思いで天国から見ているのでしょうか?

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2008年10月31日 (金)

平成バブル時の日経平均チャート

先日の記事“世界恐慌時のNYダウ”の続編です。
1980年代の日本株バブル崩壊の過程を検証してみます。

1970
(データ:Bloomberg)

A:38957.44(1989.12.29)
B:27251.04(1990.4.5)
C:33344.92(1990.6.8)
D:19781.70(1990.10.1)
E:27270.33(1991.3.18)
F:14194.40(1992.8.19)

G:20833.21(2000.4.12)
H:7603.76(2003.4.28)
I:18300.39(2007.2.26)
※チャートは月次終値

A→B:騰落率-30.0%、期間 約3ヶ月
B→C:騰落率+22.4%、期間 約2ヶ月
A→D:騰落率-49.2%、期間 約9ヶ月
D→E:騰落率+37.9%、期間 約6ヶ月
A→F:騰落率-63.6%、期間 約2年8ヶ月

G→H:騰落率-63.5%、期間 約3年
H→I:騰落率+140.7%、期間 約3年10ヶ月

“世界恐慌時のNYダウ”に似ているようでもあり、そうでもないような微妙な感じです。
共通するのは安値を更新する途中に、5~6ヶ月程度の反発局面が見られたということと、高値から底打ちまで3年弱かかっていることでしょうか?

そして、匠が注目したいのはもう一つのチャート、平成バブル崩壊以降のNYダウチャートです。

Ny1970_2
(データ:Bloomberg)

当時、『Japan as No.1』と呼ばれた経済大国“日本”の衰退が株価下落という形ではっきりする過程においても米国株式は順調な値上がりとなっています。

現在の日米欧の金融不安、リセッションの影響は、当時の日本のバブル崩壊とは桁が違うという意見もあるでしょう。

しかしながら、今後米国にとってかわって世界の経済成長エンジンとなる国家があるとすれば、その国家の株価チャートはいずれ上記のNYダウのようになるのではないかと匠は思っています。

You win a few, You lose a few, but you keep on fighting(映画Wall streetより)

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2008年10月30日 (木)

世界恐慌時のNYダウ

現在の世界的株価急落が1920年代の世界恐慌を連想させるとの意見が多いようなので、当時の株価チャートを分析してみます。

Ny19201955
(データ:Bloomberg)

A:381.17(1929.9.3)
B:198.69(1929.11.13)
C:294.07(1930.4.17)
D:41.22(1932.7.29)
E:194.40(1937.3.10)
※チャートは月次終値

A→B:騰落率-47.9%、期間 約2ヶ月
B→C:騰落率+48.0%、期間 約5ヶ月
A→D:騰落率-89.2%、期間 約2年11ヶ月
D→E:騰落率+371.6%、期間 約4年7ヶ月

現在のNYダウの動向などと比較することに意味があるのかどうか、またこのチャートをどう解釈するか、投資家ごとに様々な考え方があると思います。

近日中に平成バブル時の日経平均チャートもアップする予定です。
あわせて参考にしてください。

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2008年10月10日 (金)

世界資本主義株式会社

[登場人物]
・ イギリス 世界資本主義株式会社創業者
・ アメリカ  世界資本主義株式会社二代目社長
・ 日本 アメリカの実子
・ 中国 途中入社社員
・ 印度 途中入社社員

[あらすじ]
世界資本主義株式会社は先代創業者のイギリス爺さんが産業革命をテコに築いた会社である。
イギリス爺は、自身の高齢化により、この会社を引っ張っていくのが難しくなってきた為、1900年代初頭、自身の息子であるアメリカに事業承継を行った。

二代目社長となったアメリカはイギリス爺さんから受け継いだ会社を鉄鋼・自動車・鉄道など重厚長大産業によって画期的に発展させ、共産主義会社や社会主義会社などライバル会社との競争に打勝った。

また、後継者として期待している実子“日本”も高成長し、ようやく仕事をまかせられるようになってきた。

二代目社長アメリカは将来、製造業など体を使う仕事は日本達に任せて、金融業だけで悠々自適の隠居生活を送ろうと考えていたが、そんな折1987年秋、アメリカをブラックマンデーという心筋梗塞が襲った。

その時、世界資本主義株式会社の社長代理として活躍したのはアメリカの息子 日本であった。
日本は内需振興でがんばり、会社の業績悪化を防いだ。
しかし、日本はがんばりすぎた。

自身の体力を過信しすぎ、周りから次期社長(Japan as No.1!)と言われ天狗になっていた。
気がつくと、いたるところに不良債権という脂肪が付き様々な成人病を発症。
とても仕事が出来る状態ではなくなった。

その日本と入れ替わり、父親のアメリカは体力を回復。
もう一度、世界資本主義株式会社の先頭に立って働き始める。
重厚長大産業からソフト産業へ舵を切り、パソコン、IT産業を開発し、会社を更に発展させた。

しかし、2001年、その好景気もITバブル崩壊で限界を迎えた。
高齢化したアメリカにとって、この大きくなった世界資本主義株式会社を一人で支えていくのは非常に厳しい状況であった。

頼みの息子 日本は寝たり起きたりで、とてもこの大仕事を任せられるような状態ではない。
後継者として期待できるのは、共産主義株式会社から1978年、改革開放政策により転職してきた社員“中国”と1991年社会主義株式会社破綻によりスカウトした社員“インド”である。

それでも彼らが、この企業のトップとしてやっていくには、まだ数年の年月が必要であろう……

そこでアメリカは決断する。
「今、私がなんとかしなければ会社の業績は急降下してしまう」
「しかたがない、彼らが育つまで、財テクでこの危機を凌ごう!」
それは苦渋の決断であった。

低金利により住宅バブルを作り出し、貯蓄率がマイナスになっても日本や中国の製品を買い続ける。
彼らが輸出で力をつければ、必ずやこの企業を背負っていく存在になるはずだ……

残念ながら、その思いは通じなかった。

2008年、世界資本主義株式会社は財テクの失敗が発覚。業績は急降下、大した仕事をしてこなかった役員達(ヨーロッパ)は一斉に社長アメリカを非難。
なかでも息子である日本は、病床にあって輸出で食わせてもらった恩義も忘れ、非難する始末である。

そんななか、アメリカ社長という後ろ盾がいなくなっても自分の業務への影響は最小限であるという若手社員がいた。

インドである。

若手社員の間ではリーダー格として、アメリカ社長やヨーロッパ役員からも一目置かれているインドは先日も役員会で、

「私は地球上からの核廃絶を望んでいます。しかし、あなた達の都合の良いように決めた核不拡散条約(NPT)に従うつもりはありません。ですが私は平和利用のために原子力技術を必要としているので協力してください」

と言い、その主張が認められるなど存在感を示している。

21世紀、近い将来インドが世界資本主義株式会社の社長になる日がやってくることを期待したい。
今は『課長 島耕作』ぐらいか?

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2008年9月25日 (木)

バフェット節、炸裂!!

ゴールドマンサックスへの投資が話題となっている米著名投資家ウォーレン・バフェット。
そのインタビューでバフェット節が炸裂しています。

(前略)

BECKY: I was trying to figure it out.  I think it's about 24 billion dollars you've spent in the last nine months?

(ベッキー:見積もりとして、あなたがこの9ヶ月で使った240億ドルぐらいでしょうか?)

BUFFETT:  Yeah, we've spent a lot of money.  The money, the money we've spent, you know, we've found things we like to do.  It's nice to have a lot of money, but you don't want to keep it around forever.  I prefer buying things.  Otherwise it's a little like saving up sex for your old age.  (Laughs.)  At some point, you've got to use it.  (Laughter.)

(バフェット:そう、たくさんのお金を使った。確かにお金をたくさん持っているということは素敵なことだ、しかし永遠にお金を貯め込もうっていうのは良くないね。そんなのは、老人になるまでセックスを我慢するようなもんだ(笑)時々は使わないとね(笑))

JOE:  Uh-oh.

(後略)

CNBC INTERVIEW TRANSCRIPT & VIDEO, Part 2:  Warren Buffett Explains His $5B Goldman Investment
http://www.cnbc.com/id/26869518/site/14081545/

バフェット氏の名言は数々ありますが、セックスネタが結構多い気がします。
英雄、色を好むということでしょうか?

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2008年9月18日 (木)

世界中に蔓延する金融不安の解決策

最近、TVニュースを見ると、国内外を問わず、役人から評論家、キャスターまで、すごい暗い厳しい顔でしゃべっている。

こんな金融情勢だから仕方ないと言えば仕方ないが、株価っていうのはヒューリスティックな影響を受けやすいので、彼らの印象は金融不安を助長するものと思われる。

もう少しポジティブな話題、例えば原油価格の下落によりインフレ圧力が低下していますとか、もっと良好な部分もクローズアップすべきと思うが……

そういえば、以前こんなニュースがあった。

ルーマニア上院、「明るい話題」の報道を命じる法案可決 

[ブカレスト 26日 ロイター] ルーマニアの上院が、暗いニュースが多過ぎて人々を病ませているとして、もっと「楽しいニュース」を流すよう、テレビ局やラジオ局に命じる法案を可決した。

 バセスク大統領の承認が必要だが、同法案は、ニュースの放送では「明るい」話題と「暗い」話題に対等に時間を割かなければならないとしている。

 提唱した議員らは、暗いニュースが「極めて有害で、健康に取り返しのつかない影響を与える」と主張。上院はこの法案を全会一致で可決した。

今、この法案を可決すべきは日米欧の先進国だと思うが、どうだろうか?

 

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2008年9月16日 (火)

米リーマン・ブラザーズ証券破綻による影響と今後の展開予想

今回の米リーマン・ブラザーズ証券破綻により、米国はもちろん世界の株式市場が下落しています。
この下落は、世界的な金融システムに対しての不安と思われます。

ここでひとつ疑問があります。
それは、今年3月の金融危機において米証券界5位であったベアスターンズ社はJPモルガンへの迂回融資によって救われたのに、なぜ今回のリーマン社は救われなかったのかということです。

理由は色々考えられます。
モラルハザードの問題、住宅公社や地方銀行の問題、メリルリンチ救済との兼ね合いなど……
ただ、今回の金融当局は3月のベアスターンズ時と違い、リーマン社が破綻しても金融危機は避けることが出来ると判断したと考えられます。

なぜか?私はこの違いは原油価格、インフレ懸念の差にあるのではないかと思います。
つまり、3月時は原油価格上昇がとどまるところを知らず、インフレ懸念から金融緩和政策が取れなかったのに対し、現在の状況は原油急落で100ドルを割り込む状況、やっと金融政策という武器を中央銀行は取り戻したというわけです。

そう考えると、リーマン破綻を本日開催されるFOMC前まで引っ張ったようにも見えます。
現在、商品市況の悪化により原油だけでなく穀物、金属など広範囲に価格下落が見られ世界的にインフレ懸念は後退しつつあります。

いよいよ世界的な金融緩和の状況が整い、世界景気回復へスタートを切ることが出来るのではないでしょうか。

そしてその先頭をきって最も株価下落が激しい国、中国が15日夜、金融機関の貸出基準金利を1年物で0.27%引き下げ7.20%にすると発表しました。
中国の利下げは02年2月以来、6年7カ月ぶりです。

また、米国金融関係者の間では今夜のFOMC定例会合で利下げを決定するのではという観測が強まっているようです。

果たして米国の利下げはあるのか?欧州ECBは?インドは?

インフレ対策重視から景気対策重視へ舵が切られた時、世界経済という大船は若干のタイムラグを伴い大きく進行方向を変えると予想しています。

ちなみに、その時の燃料となる潜在的な買い余力は、ここ最近のリスク資産回避により大量の資金が蓄えられています。

9月4日のブルームバーグニュースによると米株買いのための投資家資金の総額を示すNYSEの現金と証拠金口座の残高の総和は今年7月で過去最高の1560億ドル、これはダウ工業株30種中時価総額が小さい5社、ゼネラル・モーターズ(GM)、アルコア、デュポン、キャタピラー、アメリカン・エキスプレスをまるまる買い取ることが出来る額です。

利下げというスイッチが入って、この燃料に火が点くのかどうか、注意深く見守っていきたいと思います。

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2008年8月31日 (日)

最後に今後の資産運用戦略も踏まえて

日本の食料自給率は先進国最低水準の40%、原油自給率にいたってはほぼゼロという状況で、金融資産を無策で放置していることの危険性を充分に理解しなければならないと思います。

1ドルが今の倍の200円になれば、物価高騰は直近の10%、20%値上げでは済まないかも知れません。

今後の資産運用戦略においては、円安となっても購買力を維持できることプラス元本の安全性(円ベース)を両立し、尚且つ超過リターンを追及したいと考えます。

具体的には、安定性資産として中身を外国株式30%、外国債券70%としたステップアップ原資保証型変額年金保険とインド株式投信を年齢・収入・資産・リスク許容度等に応じて適宜好ましい比率で組み合わせる資産ポートフォリオを推奨いたします。

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2008年8月30日 (土)

日本のマーケットについて

日本は今後最も厳しい時期を迎えるのではないかと危惧しています。

直近発表された4-6GDPは年率2.4%のマイナス成長、将来的に見ても世界最速で高齢化に向かう日本の人口動態は内需消費を期待することが難しく、これまで同様、外需頼みと思われますが、その外需も低迷が予想されます。

現在の日本が有効活用できるのは個人が持つ1500兆円と言われる金融資産以外見当たりません。
本来、この資産が日本に投資され内需が活性化されればベストですが、残念ながら日本に有効な投資機会は多くありません。

結果、今後、海外投資の比率が高まるのは必然と考えます。

経済成長が期待できず、財政赤字削減の道筋も危うい、海外からの投資については排他的であることからも日本円に対する需要は乏しいと思われます。

その結果予想されるのは日本円の下落です。
それも、その幅は予想以上のものになるかも知れません。

そうなった時、世界的には物価水準が下落あるいは安定的なのに対し、日本のみ景気悪化と輸入インフレが共存するスタグフレーションとなる危険には充分に注意を払わなければならないと考えます。

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2008年8月29日 (金)

注目するマーケットについて

インフラ整備を急務とし、また中産階級の消費が期待できるインドの経済成長は今後も最も注目されます。
同じ新興国でも昨年来の過剰投資が懸念される中国、商品価格に対する感応度の高いロシア・ブラジルマーケットは相対的に期待できないと考えます。

米国はインフレ懸念後退で多少のリバウンドは期待できるものの、金利水準がすでに低く、金融緩和の余地が乏しいため、魅力的な投資対象とは言いづらいでしょう。
欧州の先進国も人口動態を含め、新たな消費や投資は見出しにくく、安定感はあるものの成長性は感じられません。

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2008年8月28日 (木)

原油・商品市況について

日本の経済産業省報告では原油の需給要因のみで構成される原油価格は50-60ドルとしており、それ以上の部分は投機要因であり、確実に下がる方向に動くと分析しています。

経産次官、原油価格「確実に下がる方向で動く」 日本経済新聞 - 2008年6月23日
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080623AT3S2301J23062008.html

私自身も基本的に同意見であり、他商品価格においても商品取引マーケットにおける要因で価格水準が相当部分押し上げられていると考えます。
ただし、投機ではなく以下報告にあるように年金や投資信託などの長期的資金による投資が原因と考えています。

「米商品先物委報告書は、世界の石油需要は新興国を中心に3年間で4%程度伸びる一方、北海や米国の生産減により供給増は不十分で、需給不均衡が価格上昇圧力になったと分析した。ただ、年金基金などの長期的な投資資金が急速に商品市場へ流れ込んだことも原油相場上昇につながった、との見方を示した。
 報告書によると、この3年間で原油先物市場の取引残高は3倍以上、取引参加者はほぼ倍増したが、ヘッジファンドなどの投機家は価格変化とは逆の動きをしており、むしろ価格変動を小さくする「緩衝材」の役割を果たしているという。」

投機による原油高騰を否定 米商品先物委が中間報告 日本経済新聞 - 2008年7月22日
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080723AT2M2301F23072008.html

また、今回の原油・商品価格の下落は、以下ニュースに見られるように前述の投資部分で押し上げられたバブルの崩壊過程であり、もし仮に地政学要因等で一時的に過去最高値水準を切り上げることがあったとしても、100ドルを超える水準は長続きしないと予想いたします。

「米議会が機関投資家の国際商品投資を制限する法案審議を急ぐなど投資規制の動きをにらんで年金基金が原油先物への投資残高を圧縮、資金流入が細っている。」

NY原油、下落傾向続く 規制にらみ資金細る 日本経済新聞 - 2008年7月27日
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080728NT2M2601J127072008.html

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2008年8月27日 (水)

世界及び各地域の景気・金利・物価動向について

先進国では消費需要の減退が深刻であり、今後は新興国の中流階級消費、インフラ投資が世界経済を牽引するエンジンとして期待されます。

しかしながら、中国はオリンピック景気終焉と共に過去の投資による過剰設備が問題となると予想されます。
具体的には鉄鋼生産の過剰設備などから景気悪化、また不動産不況などデフレ特有の現象が現れると考えます。

今後は世界的に景気低迷、物価下落、金利低下を予想し、インフレではなくデフレに注意すべきと思われます。

J0233913

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2008年8月26日 (火)

2008年前半(~7月)までの総括

昨日の理解の元で原油・穀物など商品価格高騰は実需に基づいたものではなく、マーケットにおけるバブルと判断、これに基づくインフレ懸念は商品バブル崩壊により解消されると考え、資金は経済成長が期待できる新興国へ向かうと予測しました。

しかしながら、米国において商品取引における法律が充分整理されていなかった関係(エンロン・ループホールと言われる商品先物近代化法など)などからこのバブル潰しに手間取り、予測不能なマーケットドライブ(買うから上がる・上がるから買う)を生んだことで、商品バブル崩壊によるインフレの沈静化は先送りとなりました。

結果、諸外国と比較し最後まで高値水準を保っていたインド株式も、その流れに抗しきれず1月後半以降大幅安となりました。

また、同じ新興国でも中東、ブラジル、ロシアなどは価格が高騰している原油・穀物・鉱物など一次産品の主要生産国であり、商品価格高騰による収入増とインフレ昂進が相殺しあった環境となっています。

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2008年8月25日 (月)

2008年以前の証券・金融マーケットの理解

2007年に顕在化した米国サブプライムローンの破綻は、世界経済を牽引してきた米国個人消費の限界を表しており、米国を中心とした世界経済の構造が終焉し、中国・インドなど新興国を加えた新たな世界経済の秩序を構築するステージの入り口に立ったと理解しています。
本来は過去のバブル清算期と同様、昨年9月のFRB緊急利下げ等の金融政策で資金流動性が増加、金融不安の解消、株式・不動産の下げ止まりから穏やかに米国及び世界経済は回復すると思われました。(実際10月にNYダウは新高値を更新しています)

しかしながら、増加した資金流動性は株式・不動産へ向かわず、原油・穀物など商品に向かったことによりインフレ懸念が台頭、FRBは金利を下げればインフレによる景気悪化、上げれば金融不安というジレンマに陥り金融政策は無効となりました。
結果、米国を中心とした世界経済は金融不安という火種を残し、無策のままインフレ昂進、景気低迷を見守ることとなりました。

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2008年8月22日 (金)

2008年後半に向けて資産運用戦略はどうするか?

2008年前半の経済・金融環境は、ここ数十年来見られなかった世界的なインフレ懸念により混乱を極めました。
また同時に資産運用においても昨年までの好調なパフォーマンスを維持することが困難な状況にありました。

このような中、8月に入り昨年来高騰を続けていました原油他穀物等商品市況に変化が見られます。
このことが大きな転機となって世界経済は回復に向かうのか、それともこれは一時的な現象で世界的なインフレ昂進は今後も続き世界経済は低迷を続けることになるのか?
以下の項目について、明日より考えを述べると共に、今後の資産運用戦略はどうすべきかについて考察したいと思います。

1. 2008年以前の証券・金融マーケットの理解
2. 2008年前半(~7月)までの総括
3. 世界及び各地域の景気・金利・物価動向について
4. 原油・商品市況について
5. 注目するマーケットについて
6. 日本のマーケットについて
7. 最後に今後の資産運用戦略もふまえて

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2008年8月20日 (水)

FTGメルマガをご覧の皆様へ

ファイナンシャル・テクノクラート・グループ(FTG:http://www.iftg.net)のメルマガをご覧の皆様、いつもありがとうございます。
さて、最近メルマガをお送りする際、何件かのメールアドレスが送信エラーとなっています。

もし、メルマガを申込いただいてる方、以前は来ていたのに最近来なくなったと思われる方は大変恐縮ですが以下お問い合わせフォームにてお問い合わせいただけますよう、よろしくお願いいたします。

FTGお問い合わせフォーム
http://homepage3.nifty.com/financialtechnocrat/contact.html

現在のところ、毎週週初FTGインド株ニュース、毎月FTG Mail News(6月号は都合によりお休みしました)お送りしています。

以上、よろしくお願いいたします。

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2008年7月31日 (木)

元本保証より一歩前へ進む

世界的に株式市場が荒れると当然のことながら資産運用も安定志向になりがちです。

特に過去資産運用で痛手を被った投資家は、預貯金の他、元本保証の金融商品以外は不安で…という方も多いと思います。

元本保証とは、運用期間全てにわたり、投資した金額(元本)の額が減らない(元本割れしない)ことを保証することです。

よって正確に言うと国債等は元本保証ではありません。

なぜなら、金利上昇時には国債の価格が下がるからです。(個人向け国債、物価連動債などは除く)

しかしながら、国債は満期時に額面で償還されることが決まっています。(債務不履行[デフォルト]がなければ)

額面以下で購入、あるいは金利を含めた回収金額で考えるなら、国債は償還まで保有した場合、投資金額を下回ることはまずないと考えられます。

このように、元本保証ではないが、ある一定期間後に投資金額が保証される金融商品で注目されるのが年金原資保証型と言われる変額年金保険です。

比較的多いと見られるのが、据え置き期間10年の変額年金保険で、中身に投資信託を用い、10年後運用成果がマイナスであっても投資額は保証され、その後年金受取りか、一括受取りか選択できるものです。

更には、運用中の利益を確保し最低保証額が上がるステップアップ保証付のものもあり、使い方によっては非常に有効な投資対象であると考えます。

ただし、この年金原資保証型変額年金という商品は、投資信託の運用費用に加え、投資金額を保証する保険費用部分が年2%程度かかり、全体で年3%前後のコストがかかります。

また、株式資産の組入れが制限されているものも多いことから、高いパフォーマンスを期待することは難しいと思われます。

しかしながら、外貨資産に対する制限がないものもあり、日本経済の不要なリスクをヘッジしつつ購買力を保つ手法としては優れているのではと注目しています。

個人的には、ハイパフォーマンスを求めるインド株式投資のポジションとの組み合わせに興味深いものを感じています。

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2008年7月28日 (月)

ピラミッドじゃないじゃん!

匠です。

最近、忙しさにかまけてブログ更新を怠けてました・・・すいません。

ところで、ちょっとショッキングな図を見つけたのでアップしておきます。

国立社会保障・人口問題研究所HP(http://www.ipss.go.jp/

2040年、日本の人口ピラミッド

2040

わかってはいたものの、改めて見ると恐ろしい感じがします。

30年後の日本経済はどうなっているんでしょうか?

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2008年7月10日 (木)

21世紀新型インフレに対する処方箋

前述したように、現在進行中の21世紀新型インフレは主に原油価格高騰を原因としたコストプッシュ型インフレであり、その価格高騰は1970年代オイルショック時のような需給バランスや地政学リスクではなく、投機的売買動向であると考えられます。

原因が自然などコントロール不可能なものと違い、市場価格のコントロールということから、対処については1970年代のケースより容易と思われます。

まず、市場つまりは相場というものの性質上、最初はゆっくり始まるが、突然加速し、最後は完全にヒステリー状態に陥るものであり、数学的には、買うから上がる、上がるから買うなどの非常に強いポジティブ・フィードバック・ループが働いている動学的複雑系と呼ばれ、その特徴としてある臨界値に達すると理由もなく価格が崩壊する性質を持っているからです。

特に最近の原油価格は非常に高いボラテリティを示しており、相場というシステムが内在する不安定性を垣間見せています。

ただし、その原油価格が崩壊するタイミングや水準については、地震の起こる日時や規模が予測できないのと同様に、わかりません。(相場と地震は同じく動学的複雑系の性質を持っていると言われています)

また、その崩壊を促すきっかけとして以前にも述べた投機マネーを規制の動きもあります。

投機マネーが主犯? 米議会で規制論高まる  (6/25 msn 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080625/amr0806251820013-n1.htm

原油価格が下がれば、1970年代同様インフレを恐れず金融政策が取れるようになります。
そこで初めて金融システム不安も後退し、世界経済は新たな枠組みで力強く動き出すことになるでしょう。

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2008年7月 9日 (水)

過去の代表的なインフレについて

A型:需要インフレ(ディマンド・ブル・インフレ)
1955年以降の日本の高度経済成長時代が代表的な例、「三種の神器」をはじめとする耐久消費財が急速に普及、マイルド・インフレ状態の中、需要増大を背景とし年率10%を超える経済成長を遂げました。

B型:供給インフレ(コスト・プッシュ・インフレ)
日本において、1973年~74年および1979年の2回にわたりオイルショックによる一時的に急激なインフレが発生しました。
1974年、消費者物価指数で23%の上昇となり、インフレ抑制のために公定歩合の引き上げが行われ、企業の設備投資などが抑制。
結果1974年は-1.2%と戦後初めて、マイナス成長を経験し、高度経済成長がここに終焉を迎えました。

C型:資産インフレ
日本の経済史上で1980年代後半~1990年代初頭にかけてみられたインフレです。
過剰な投機熱による資産価格の高騰(バブル経済)によって支えられ、その崩壊とともに急激に後退。
その後の平成不況(複合不況、失われた10年)の引き金となりました。

ハイパー・インフレ
1988年、アルゼンチンでは経済成長の後退からハイパーインフレが発生。
1989年には対前年比50倍の物価上昇が見られ、1992年にアルゼンチン・ペソと米ドル間の固定相場制を導入するまで、経済が大混乱となりました。
国家財政の破綻はもちろんのこと庶民のタンス預金は紙屑同然となりました。

スタグフレーション(stagflation)
1973~1974年の第1次オイルショック、1979年の第2次オイルショックでは多くの先進国がスタグフレーションに悩まされました。
1980年代に入って石油価格がほぼ半値まで低下して、スタグフレーションから脱却することに成功しています。
生産設備や生産工程の見直し、省エネルギー運動もその一因です。

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2008年7月 8日 (火)

21世紀新型インフレ

現在のインフレは原油など一次産品の市場価格高騰が産んだB:供給インフレ(コスト・プッシュ・インフレ)であり、消費減退を伴い合併症であるスタグフレーション(stagflation)を引き起こしています。

B型インフレの主な原因(Cause)と理由(Reason)を考え、分類すると

原因(Cause)
1「原油価格」
2「鉄鋼など金属価格」
3「穀物価格」
4「賃金」

理由(Reason)
1「需給バランス」
2「地政学リスク」
3「投機的売買動向」

そこで現在のインフレをインフルエンザウイルス風に解説すると、

C1R3型のB型インフレーションで、合併症であるスタグフレーションを引き起こしている。
尚且つ、局地的なものではなく、世界的な大流行(パンデミック)となっており被害拡大が懸念される…といったところでしょうか。

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2008年7月 7日 (月)

恐ろしい合併症、スタグフレーション(stagflation)

インフルエンザが悪化して、肺炎やインフルエンザ脳症といった合併症を引き起こすのと同様、インフレもスタグフレーション(stagflation)と呼ばれる合併症を引き起こすことがあります。

スタグフレーション(stagflation)とは経済現象の一つで、stagnation(停滞)、inflation(インフレーション)の合成語で、経済活動の停滞(不況)と物価の持続的な上昇が共存する状態を指します。

景気回復を図る為に、金利を低目誘導したいが、そうするとインフレを昂進させ、余計に景気を落ち込ませるなど、金融政策が取りづらくなります。

まさに現在の米国経済の状況です。

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2008年7月 4日 (金)

インフレの速度別分類

クリーピング・インフレ
ゆるやかに進むインフレ。インフレ率は年数%で、好況期に見られる。経済が健全に成長していると見なされ、望ましい状態と言われることが多い。マイルド・インフレとも呼ばれる。

ギャロッピング・インフレ
早足に進むインフレ。インフレ率は年数十%。スタグフレーションに伴って生じることがある。

ハイパー・インフレ
猛烈な勢いで進行するインフレ。極端な場合、一日単位や数時間単位で貨幣価値が変わることもある。通貨の信用が失われた状態である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

注目されるインド経済は今年初めまで6%以下のマイルド・インフレ状態が続き、非常に良好な環境でした。
それが、今年原油価格が100$/blを超えたところから徐々にインフレが悪化。
ギャロッピング・インフレとの境目10%を突破しました。
政府はなんとか早期にマイルド・インフレ状態に戻したいと考えています。

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2008年7月 3日 (木)

インフレの種類

インフルエンザウイルスにはA・B・Cの3型があるように、インフレにも型があります。
匠流解釈では次のようになります。

A型:需要インフレ(ディマンド・ブル・インフレ)
B型:供給インフレ(コスト・プッシュ・インフレ)
C型:資産インフレ

以下、それぞれ説明します。

A型:需要インフレ(ディマンド・ブル・インフレ)
消費や投資が好調で需要増大が引き起こすインフレです。
国民所得の増加を伴い(完全雇用が達成されていない場合)、比較的良性のインフレと考えられます。

B型:供給インフレ(コスト・プッシュ・インフレ)
生産要素(石油や一次産品などの原材料)の価格上昇が引き起こすインフレです。
国民所得の減少を伴い悪性のインフレと考えられます。
インフレと景気悪化が共存するスタグフレーションを説明する要因です。

C型:資産インフレ
金融緩和等の流動性供給により行き場を失ったお金が、株式や不動産などの資産価格を過剰に上昇させることによって引き起こされます。
資産バブルとも呼ばれ、多くの場合金融引締めなどで大幅な価格調整を引き起こします。

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2008年7月 2日 (水)

インフレはなんとなくインフルエンザに似ている?

匠です。

インフレーションとインフルエンザ…
なんか似ていると思いませんか?

インフルエンザ(influenza)とはインフルエンザウイルスによる急性感染症の一種ですが、「影響」を意味するラテン語(英語でいうinfluence)にちなんでこの流行性の感冒をインフルエンザと名付けたそうです。

インフレーション(inflation)は元々「膨張」を意味するそうですが、“infl”という接頭語が同じことからも、この二つには共通点が多いように思います。

例えば、いくつかの型を持ち、原因となるウイルスが違うこと、他にも合併症を引き起こすことや、治療が対症療法中心であることなのです。

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2008年7月 1日 (火)

インフレの定義

インフレ、インフレーション(inflation)は、物価が持続的に上昇する経済現象です。

反対語はデフレ、デフレーション(deflation)とは、物価が持続的に下落していく経済現象。

物価上昇率(インフレ率)が低下すること、すなわち物価は上昇しているが大きく上昇しなくなることはディスインフレーション(disinflation)、略してディスインフレであってデフレではありません。

リフレは、過剰設備の解消により、物価下落率が縮小し、物価上昇率が0以上に向かうことです

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新型インフレの研究

匠です。

昨日もインフレについて書きましたが、今回のインフレというものがどういうものか、詳しく研究してみて欲しいというご意見等もあって、匠なりに分析してみたいと思います。

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2008年6月30日 (月)

インフレ世界危機?

匠です。

さて、前週Newsweek日本版の表紙

『インフレ世界危機』…

今更ながら、メディアというのは危機感を煽るのが本当に好きだな~と感じる匠であります。
(まぁ極端な表現をしなければ興味を持ってもらえないという事情もわかりますが…)

変な話、「危機だ!」「危機だ!」「インフレ危機だ~」と叫んで、多くの人間がそれを真に受け

「いかん、今の内に買い溜めしておこう」と思い出したら、短期的な需要急増に商品の供給が追いつかず、物不足になり価格は急騰します。

もし、そうなったらメディアは“我々の記事はこの事態を以前から見通していた”なんていうんでしょうか?

悲しいことではありますが、この手の『狂言インフレ』っていうのは馬鹿になりません。

昔、ある信用金庫が女子高生のたわいない一言“信用金庫は危ないよ”という冗談から取り付け騒ぎが発生しパニックになったことがあるぐらいです。

特に最近、金融面において商品ファンドやETF他、商品先物を組入れたファンズオブファンズが増えてきております。

この状況が商品価格上昇に与える影響は決して小さくないと思われます。

このことに関し、先日6月23日放送のNHKスペシャル「マネーの暴走が止まらない~サブプライムから原油へ~」において、ある年金担当者の発言が非常に興味深いものでした。

“我々が原油等の商品に投資することによってガソリン価格が上がれば我々の顧客である年金受給者は困るであろう”
“しかし、我々が商品に投資しなくても誰かが投資する”
“もし我々が投資しなければ我々の顧客はただ困るだけになってしまう…”

上記の発言から、彼ら機関投資家は自らの商品投資がインフレを促進させ、顧客である国民に不利益を与え、尚且つ他運用資産の株式・債券のパフォーマンスを悪化させる可能性を充分に認識していると思われます。

彼らの立場を考えると、他に選択肢はないのでしょう。
まさに、自らの首を絞めていることに気付きながら、どうしようもないといったところです。

しかし、匠から見れば、彼らは重要なリスクについて言及していません。
それは、商品価格の下落についてです。

確かに、周りの年金も商品投資を取り入れているから…ということはあるでしょう。
年金のキャッシュアウトがインフレ率と相関があることもわかります。

しかし、この構図…最近見た覚えが…

そう、サブプライムローンです。
投資銀行がせっせと組成し、あらゆる金融機関やファンドに撒き散らし、現在の金融危機の原因を作った奴です。

今度は、商品の代表格である原油に関して過去から狼少年的に言われている「ピークオイル説」を声高に叫び、自分たちで買い煽っておきながらインフレの危機だと言い、インフレヘッジに商品先物を組み込んだ金融商品をと言って売りまくる。

6月28日日経新聞“市場の話題”によると、投資銀行は石油会社同様、貯蔵タンクも持っているそうで、まったく恐れ入ります。

現在、米議会は原油先物市場での投機抑制を狙った3本の法案として、投機筋の建玉上限の設定、投資銀行のエネルギー・トレーディングの自己ポジション公開を義務付け、年金基金など大手機関投資家による市場参加禁止などを提案しているようです。

匠には、この状況を利用して、彼ら投資銀行が自らのポジションを年金や個人投資家有する投資信託に押し付けるように思えてなりません。

もし、匠の想像通りになれば、一部の投資銀行は商品ポジションを利食いし、商品価格は下落、政治家は面子を保ち、インフレを止めたと自負するでしょう。

バカを見るのは、インフレ危機などという言葉に踊らされて、金融商品を通じ史上最高値となるような価格で商品を買った人達となるのではないでしょうか。

原油価格には「需給バランス」「地政学リスク」「投機的売買動向」の3つの要素があります。

需給バランスについては、米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)データによると、原油の消費から生産を引いた需給バランスは2007年11月にピークを形成した後、来年3月にはほぼバランスすると見られており、また地政学リスクは常に不確定であるが、過去の中東戦争のようなきな臭いものは見られないと考えます。

個人的にポイントとなるのではないかと思うのが、8月アメリカにやってくる“ハリケーン”の季節です。
このハリケーンによって米国製油所に何かアクシデントがあれば、原油価格は大きく影響を受けると思われます。
それだけに、このあたりの時期を中心に原油を中心とした金融商品の実質的保持者が変わり、価格トレンドも大きく変化すると予想しています。

先の番組で年金運用担当者の彼は、会議で“皆さんグッドニュースです。商品ファンドのパフォーマンスがすごく良かったようです”と笑顔で報告していました。

世界の多くの人々が、原油価格の下落、インフレの緩和で笑顔を見せるようになった時、彼の顔は苦渋に満ちたものになるかも知れません。

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2008年5月23日 (金)

インフレへの処方箋となるもう一つの資産

匠です。

昨日の記事でインフレヘッジの為の資産である商品投資が、更なるインフレを助長し自分で自分の首を絞めかねないということについてお話いたしました。

商品投資以外でインフレヘッジとなりえる資産はあるか?

匠はあると考えます。

それは、原油及び資源を採掘する企業の株式であったり、農業に関連した企業の株式です。

もっと言えば、原油に変わる代替エネルギー(太陽・風力)や農産物の生産性向上(肥料や種子の開発、灌漑設備等インフラ整備)に関連する企業の株式に投資することです。

日本にもいくつか興味深い企業がありますが、世界を見渡せば、あまり知られていないものの、このような分野で非常に高度な技術を持っている企業がいくつもあります。

匠としては商品ファンドへの投資を推奨するより、このような企業の株式をポートフォリオに組み込むことでインフレ耐性を持った資産運用を案内したいと考えています。

昨日お話ししたITバブル期でも、携帯電話用半導体の需要に供給が追いつかず、価格が急騰したことがありましたが、設備が整えば充分な供給体制はタイムラグを伴うものの出来ます。

現在、エネルギーや穀物等の需給バランス悪化によりインフレの高進が懸念されていますが、上記の創造的企業等によって供給体制が整備されればインフレは沈静化するのではないでしょうか。

このような投資こそ自らを助ける投資になるものと匠は期待しています。

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2008年5月22日 (木)

実需と仮儒、投資と投機

匠です。

NYの原油先物相場(WTI)は1バレル当たり130ドル台を突破してきました。
この事態は現在世界で進行しつつあるインフレ懸念を増進させ、世界景気の足かせとなることが心配されます。

ちなみに本日の日経新聞によると、今年の原油価格見通しを

・ゴールドマンサックス:107ドル→141ドルへ修正
・クレディスイス:91ドル→120ドル
・ブーン ピケンズ(米投資家):150ドル

と予想しているそうです。

この予想の修正の仕方、そして各評価主体のバラツキを見て、匠はある時期を思い出します。

それは、1990年代後半に起きたITバブルです。
 
当時、携帯電話やインターネットの拡がりは、そのスピードを予想するのが難しく、関連企業の企業業績そして企業価値(株式価値)の算定評価は前提条件の取りかたによって各評価主体ごとバラバラ、後にITバブルと呼ばれる投機的相場により値付けされた株価を正当化する為にこじつけたような前提条件や評価手法が散見されました。

以前、客観的評価が難しくコンセンサスにバラツキが出るものほどバブル化しやすいという研究レポートを読んだ記憶があります。

そう考えると、原油価格のファンダメンタルズファクターは、需要面で世界の経済成長他、代替エネルギーの開発状況等、供給面で採掘量・埋蔵量他、精製設備の稼動状況、地政学的状況など統一した客観的評価が難しく原油の市場価格はボラタイルな動きになりやすいマーケットと考えられます。

結論から言えば、匠は現在の原油相場は投機的な色彩が強く、現実の需給を反映しているとは思えません。

匠に言わせれば、現物で受渡されたら困る、決済を前提とした商品への投資行動は投機と定義されます。

株式の信用取引なら期日に現物で受渡されても、保管コストもわずかですし、配当が期待できるものもあるかも知れません。
しかし、原油先物などで現物で受渡されても、石油会社などでなければ膨大な保管コストが掛かる上、原油自体は何も生み出さないのです。

最近、資産運用というものを考える中で、株式や債権という伝統的な資産に加えて、商品への投資を検討すべきではないかという意見が増えているようです。

確かに、目の前のインフレ懸念を考えるとダイレクトにヘッジ可能なそれらの商品ファンドを資産運用に組入れることは自然な流れです。

しかし、それは自分で自分の首を絞めることにならないでしょうか?

ちなみに日経新聞2007年11月22日朝刊によると、各資産のマーケットサイズは

世界の株式市場(時価総額):7200兆円(07年10月時点)
世界の債券市場:5500兆円
米国の原油先物市場:14兆円

日本の投資信託で最も有名と思われるグローバルソブリンその純資産残高は5兆円強、ちょっとした投資信託でも純資産1000億円ぐらいのものは数多くあります。
このことから商品相場への投資がマーケットに及ぼすインパクトは株式などとは違い、決して小さくないと思われます。

自らの投資アドバイスが商品価格高騰を煽り、その為にインフレや食糧危機を助長し、非資源国・非農業国の貧困を加速する投資を推奨すべきなのか?

次回、インフレへの処方箋となるもう一つの資産にて、匠の考えを述べたいと思います。

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2008年5月14日 (水)

資産運用に関する原理主義

匠です。

どうも最近、モダンポートフォリオ理論の知識が普及したことで、長期・分散投資、インデックスファンド、ドルコスト平均法、ロスカットルールなどが資産運用の王道で、この王道に反したやり方は間違っていると指摘する投資本やサイトを見かけます。

 

でもその考え方は本当に正しいのでしょうか?

 

短期・集中型の投資スタイルで儲けた方もいらっしゃるでしょうし、ウォーレン・バフェット氏のような正統派の投資家はロスカットなどしないどころか、安ければ買い増すかもしれません。

匠から見て、前述の考えを頑なに支持する投資家達はバートン・マルキール氏の『ウォール街のランダム・ウォーカー』を原点としたMPT(モダンポートフォリオ理論)原理主義と言えそうです。

匠はMPT(モダンポートフォリオ理論)原理主義のやり方が間違いだと言っているのではありません。

ただ、他の方法論は間違いと切り捨てるのはおかしいと考えているわけです。

世界的に著名な投資家を見回しても、ウォーレン・バフェット氏はブラジル通貨・債権で、ジム・ロジャーズ氏は商品で、ジョージ・ソロス氏はインド株式でここ数年間高いパフォーマンスを得ており、その方法論はバラバラと言っていいでしょう。

 

投資家には、それぞれの投資家なりに相応しい資産運用方法があるのではないかと匠は思っています。

それゆえ、匠はお客様とよくお話をしながらオーダーメイドで運用プランを作っていくのです。

その過程では、匠が考える資産運用論についても意見を交わすことがあります。

匠の考える資産運用論については、以前にも『匠's 証券投資論』をこのブログにアップしましたが、ちょっと難しくてよくわからないとの指摘を受けました。

これを、なんとかわかりやすく伝えられないかというのは匠がずっと考えている課題であります。

 
 
そんな時、読んだのが、関西弁をしゃべるインドの神様「ガネーシャ」が成功へ導く?というエンターテイメント系自己啓発本『夢をかなえるゾウ』でした。

お硬くなりがちな人生論みたいなものが、楽しくわかりやすく感動的に書かれています。

 

資産運用の方法論についてもこういう風にわかりやすく、読んで面白く書けたら…

 

そこで、この本の中でガネーシャも“お客さんの為に模倣するんやで”と言ってくれてましたので(?)、お言葉に甘え、匠流にアレンジした『ガネーシャ式資産運用法』に挑戦してみました。

明日より全48回予定で毎日アップする予定です。

もしよかったら読んでくださいね!

『ガネーシャ式資産運用法』は、残念ながら中止削除要請がありました関係で新規のアップロードを中止、途中までのものは削除いたしました。
ご迷惑をおかけいたしました方々申し訳ありませんでした。
また、途中まで楽しみにご覧いただいた方々にもお詫び申し上げます。
またいずれの折にか
再度内容を変更してチャレンジするつもりですので、その節はよろしくお願いいたします。

 

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2008年4月 7日 (月)

Making of Takumi's Theory

匠です。

アップが途中とびとびになりながらでしたが、匠が考える市場メカニズムの一部をまとめてみました。

たぶん、これを読んで納得したからといって、儲かると思った人はいないと思います。

結局、重要な部分である群衆行動の尺度を何に求めるのか?ファンダメンタルズの尺度はという部分に触れていないからです。

この二つの部分に何を使うのかは、投資家それぞれが決めることであり、特に決まっているものではありません。

群衆行動の尺度に出来高移動平均を使おうが、他のVRを使おうが、またファンダメンタルズの尺度にPERを使おうが、イールドスプレッドを使おうが自由です。

匠の想像ですが、著名な投資家であるピーター・リンチ氏もウォーレン・バフェット氏も、株価が完全なランダム・ウォークとは考えていないと思います。

彼らには彼らなりの群衆行動の尺度、ファンダメンタルズの尺度があり、それらに正しいとか間違っているとかの教科書的判断は通じないのではないかと匠は思っています。

匠はファンダメンタルズの尺度を考える時、独自の理論として『資産価値効用の三面等価』というものを意識していますが、このことに関しては、また日を改めて解説したいと思います。

最後に、この『コヒーレント仮説』について解説されたトニス・ヴァーガ著 『複雑系と相場』を以下写真付きで紹介いたします。

匠

でも、この本4200円(税別)もするんですよね~

内容からすれば高くはないと思いますが、一般の投資家にとってはちょっと・・・という値段ですよね。

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2008年4月 4日 (金)

ウォール街のランダムウォークから群衆行動への遷移

匠です。

この社会的模倣理論に倣うと、株式市場はそのファンダメンタルズ要因とテクニカル要因によって全く違う性質のリターン分布へ変化していくと考えられます。

それは、温度が変化することによって、氷から水そして水蒸気へと状態が変化するかのごとくです。(このことを相転移といいます)

水の体積を水蒸気の時と氷の時の平均としたら、無意味なデータになるのと同様、株式市場において、異なった状態から得られたデータを一緒にして平均することは、各状態において存在する特性を覆い隠してしまうことに他なりません。

そのために、株式市場の状態遷移について確かなイメージを持っておくことが必要ではないかと匠は思っています。

それでは最後のまとめとして、株式市場の4つの遷移状態について、以下図示します。

 

①真のランダムウォーク(効率的な市場)
  中立的なファンダメンタルズ(k=1.8、h=0)

B1

                 図8. 真のランダムウォーク

 

②不安定な遷移相(非効率的市場)
  中立的なファンダメンタルズ(k=2、h=0)

B2

                 図9. 不安定な遷移相

 

③コヒーレント市場 (※コヒーレント:一貫性のある)
  強気のファンダメンタルズ下での群衆行動(k=2.2、h=0.02)

B3

                 図10. コヒーレント市場

 

④カオス的市場 (※カオス:混沌とした)
  若干弱気なファンダメンタルズの下での群衆行動(k=2.2、h=-0.005)

B4

                 図11. カオス的市場

上記のように、株式市場が4つの状態を取りうるという考え方は、古典的な投資理論にない仮説でありますが、匠の経験上納得できる仮説だと考えています。

最後に、『複雑系と相場』より、その特徴的な部分を抜粋してこの連載を終えたいと思います。
2週間にわたってお送りしました匠’s投資理論、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

コヒーレント市場仮説は、資本市場においては歴史的なリスクと収益率の比率が逆転してしまうような期間があることを主張するものである。たとえば、歴史的にみると、株式は約10%の総収益率と、20%のリスク(標準偏差)つまり変動性(ボラティリテー)を生み出してきた。コヒーレントな(一貫した)強気相場の期間では、株式からの収益率は約25%であり、他方、リスクは約10%に低下する。

(複雑系と相場p.22)

 

参考:複雑系と相場 トニス・ヴァーガ著 新田功・永原裕一訳(白桃書房)

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2008年4月 1日 (火)

社会的模倣の理論

匠です。

社会的模倣の理論の数式は非常に難しいのですが、そのエッセンスは

「複雑な社会集団はある条件のもとでは無秩序(ランダム)に行動するが、ある特定の条件下においては秩序立った行動をとる」

というものです。

一応、数式も紙に書いたものを写真にして以下アップします。
(フォントとかどうして良いかわからなかったので)

社

匠自身もこの数式は難しすぎて、完全に理解できるとはとても言えませんが、

『複雑系と相場』の解説より・・・

この数式は2つの投入係数を持ち、1つは市場心理を表すテクニカル要因の尺度kで、群集心理が投資家の心理を支配している場合2.2の最大値を取り、投資家が冷静で合理的思考が優越している場合1.8という最小値をとります。

もう1つは外的なファンダメンタルズのバイアスを表す尺度hで、ファンダメンタルズに正の強いバイアスがある場合+2、負の強いバイアスがある場合は-2でその間の値をとることになります。

それぞれ、どのような値をとった時、どのような分布となるか・・・

いよいよ次回最終回、秩序立った市場の条件について語ります。

 

参考:複雑系と相場 トニス・ヴァーガ著 新田功・永原裕一訳(白桃書房)

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2008年3月31日 (月)

パットとティーショットの違い

匠です。

なぜ、同じ株式でありながら、その後のリターン分布が正規分布であるという主張に違和感を感じるのでしょうか?

匠はひとつの解釈として、株式投資における静的な力である「バリュエーション(株式の本質的価値:利益や資産などから計られる価値)への回帰」は、その投資リターンを正規分布に導くが、別の次元の力が作用した時、その投資リターンの分布は様々な形に歪むのではないかと考えています。

言葉ではイメージしづらいので、愛好家の多いゴルフを例にとって説明しましょう。

まず、グリーン上が全くの平面で芝の目も素直なものであった時にパッティングを行った場合、カップを中心に頻度が高く、左右に離れるほど頻度が低くなります。

Pat

        図4.パッティングの分布(複雑系と相場p.8より)

しかし、仮にPar3、220yのコースで、ティーショットをドライバーで真っ直ぐに打った場合、そのボールの分布はパッティングとは異なり、左右に頻度が高い双頭分布となります。

Tie_1

        図5.ドライバーショットの分布(複雑系と相場p.10より)

これはボールを強く叩くことにより、力の一部がスピンに変換させられるからです。

真っ直ぐに打つためには、プロであってもまぐれのような確率で正確に中心を捉えなければなりません。
この時、わずかなずれがフックとスライスというスピンを生み、狙った方向から乖離させ、双頭分布を生み出すと考えられます。

匠の解釈としては、株式市場の中でも同じような状況が起きていると考えています。

つまり株式市場のスピンとは

『投資家の他者追随行動』

ではないかと思うのです。

株式市場の中ではバリュエーションの判断によって投資行動を決定している投資家も多いと思われますが、「相場は相場に聞け」という格言があることからも他者(相場)追随型の投資家も少なくないと思われます。

このような株式市場のヒューマンスピンとでも呼ぶべき力が、本来の正規分布を歪ませるのではないか、そう匠は考えています。

双頭分布のようなケースではハイリターンとロー(マイナス)リターンが共存していて、ミドルリターンの可能性が低いという、ギャンブリングな投資環境と考えられます。

このようなリターンの分布がバリュエーションとヒューマンスピンでどう変化するのかについて示唆を与えたのが“魚が一列になって泳ぐこと”や“鳥が群れをなして飛ぶこと”をモデルとして捕らえたドイツの物理学者ウオルフガング・ワイドリッヒであり、1974年『社会的模倣の理論』を出版したアメリカの物理学者アール・コーエンとドン・シャピロであります。

匠は、この『社会的模倣の理論』により、株式市場には投資に相応しい環境とそうでない環境があるのではないか?
一律にランダムウォークと捉える考えは、あまりに巨視的ではないかと考えるようになりました。

明日へ続く>>>

 

参考:複雑系と相場 トニス・ヴァーガ著 新田功・永原裕一訳(白桃書房)

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2008年3月28日 (金)

株式市場と雪崩

古典派証券投資論と複雑系証券投資論の違いを感覚的に捉える為に、以下2つの状態での予想リターン分布について考えてみます。

①出来高が平均的な環境下での大型株A
②ITブームがバブルではないかと言われつつ、ここ6ヶ月で株価が4倍となった小型株B

ランダム・ウォーク・セオリー信望者であるパッシブ投資選好投資家は、基本的に両方とも正規分布と主張すると思いますが、実務的になどというまでもなく②の期待リターンが正規分布というのはちょっと納得しづらいところです。

匠的にいうと、②のケースは自然でも起こりえる『雪崩』などに似ています。
自分達でどんどん価格を積もらせていき、最後これ以上はどう考えても理屈がつかな
いという冷静な立場に戻らされる点、これを臨界点と言います。

このような現象を『自己組織化臨界性』と言います。

このような②のリターン分布は正規分布ではなく「双頭分布」に近い形状になると匠は考えています。

2head

                図3.双頭分布

このような分布を次回はわかりやすくゴルフの例で表現してみましょう。

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2008年3月19日 (水)

いよいよ複雑系の世界へ

それではいよいよ匠’s証券投資論、その本質である『複雑系』の説明に参りましょう。

念のため、お話いたしますが今回の一連のお話については、できるかぎり専門的な部分(数式や条件など)ははしょっています。ですから匠が意図する本質的な原理以外はあまり正確な表現ではないということをご理解のうえご容赦ください。

まず、『複雑系』の定義について少し…

『複雑系』とは簡単に言うと

“システムを構成する要素の振舞いのルールが、全体の文脈によって動的に変化してしまうシステム”(複雑系入門 p.3)

匠的に少し咀嚼して言えば、

“買うから上がる”“上がるから買う”

のように、誰かの買いが相場を押し上げ、その押し上げられた株価を見た投資家の買いを誘発するような、変化が新たな変化を呼びこむようなシステム。

つまり、古典派証券投資論の前提である過去の株価と将来の株価は無関係という概念とは異質なものであり、『複雑系』システムは何か意思を持った生き物と同じような変化を起こすものだと考えるとわかりやすいでしょう。

この『複雑系』も以前古典派証券投資論で述べたのと同様、わかっていることがあります。
それは、
「自己組織的臨界状態」「自己相似性(フラクタル)」「カオスとバタフライ効果」などなどの特徴を有するということです。

(参考)
株式市場のみを考える時は、より狭義の『複雑系』としてサンタフェ研究所のジョン・ホランドが提唱する『複雑適応系(集合的複雑適応系)』のモデルが参考になります。

このモデルは、ある情報を与えられたエージェント(投資家)が自身のスキーマ(内部モデル)において情報を処理、具体的な行動を起こし、その結果をフィードバックして再度スキーマに投入する連続モデルで、エージェントが多数であるモデルです。

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2008年3月 7日 (金)

リスクと不確実性は違う

この項の最初の方で、匠は資産運用アドバイスのプロである条件を

『“できること”と“できないこと”の区別が明確であること』

と述べました。

これは言い方を変えると、

「アドバイザーが資産運用について、何をどこまで理解しているか?」

ということです。

前述したように、株価の動きがランダムであるという理解であるならば、株価がどの時点でいくらになっているかはわからないが、この範囲である確率は●%ということが言えます。

つまり、何も全くわからないということではないということです。

それでは、質問です。

Q.この10年以内に北朝鮮が核ミサイルを発射する確率は?

A.???

この問題、数学の苦手な子供などは
「発射する」か「しない」の二つしかないから、確率は1/2と答えたりしますが、もちろんそうではありません。

確率によって予測できる「危険(リスク)」と、確率的事象ではない「不確実性」とは違うことを初めて提唱したのが20世紀前半に活躍した米国シカゴ学派の経済学者フランク・ナイトです。

典型的なケースが2001年9月11日に起きた「アメリカ同時多発テロ事件」です。

事件が起きた時刻はアメリカで金融取引が始まる前で、多くの金融機関が入居する貿易センタービルで起きた事件ということもあり、その日のアメリカ国内の取引は中止。翌週の17日(月曜日)に再開するまで、取引所や金融機関は修復作業に追われました。

このように、ナイトの不確実性は、現在王道の証券投資論を資産運用の実践に応用する場合、問題となることの1つです。

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2008年2月27日 (水)

ウォール街のマルチフラクタルウォーカー

1990年代以降コンピュータの発達もあり、株式市場の動向を数学的に裏付ける作業が進み、
その結果、株式市場の動向がランダムな正規分布に基づくという古典的な仮説には誤りがあるらしいとの疑いが持たれるようになりました。

現実のデータから、株価の大きな変動(暴落)は正規分布の予測よりもはるかに頻度が高いということです。

具体的には1987年10月19日、1日に22.6%も株価が下落したブラックマンデーは正規分布によれば、5標準偏差、5億年以上で1度起こる確率なのだそうです。

これらの研究のさ中、1999年2月、Scientific American Magazineにある論文が掲載されました。

『A Multifractal Walk down Wall Street(ウォール街のマルチフラクタルウォーカー)』
http://www.elliottwave.com/education/SciAmerican/Mandelbrot_Article2.htm

タイトルからしてバートン・マルキール博士に喧嘩を売ってます…

作者はベノワ・マンデルブロ、数学者でエール大学の名誉教授、フラクタルの父と呼ばれる複雑系研究の大御所です。

この論文でマンデルブロ教授は、古典的な金融モデルの欠点を指摘し、数学的な現代ポートフォリオ理論は現実を無視していると説いています。

“現代ポートフォリオ理論は、それをあまりに強く信じる人々や理論家の挑戦に対し、危険を引き起こす”
(Modern portfolio theory poses a danger to those who believe in it too strongly and is a powerful challenge for the theoretician.)

現在、日本でも1500兆円という個人金融資産が資産運用を意識し始めたと言われ、本屋には様々な投資本が並んでいます。

匠は、「あほな僕でも●億円儲かった!」などという、タイトルだけで読む価値の無いことがわかる素人本の著者だけでなく、投資知識(ファイナンシャル・リテラシー)があると思われる経済評論家・エコノミスト・ファイナンシャル・プランナーでさえ、マンデルブロの言う“危険”に気付いていないような気がしてなりません。

そして、この“危険”の裏側に、ほとんど誰も知らない“収益チャンス”が眠っていると匠は考えています。

それを理解するためのキーワードが『複雑系』なのです。

この後、その『複雑系証券投資論』について説明しようと考えているわけですが、その前に、もう1つの重要な概念である『ナイトの不確実性』について話しておきたいと思います。

>>続く

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2008年2月20日 (水)

確率論的事象

王道である古典派証券投資論では、株価の動きは予測できないと考えています。
しかし、それは全く何もわからないということとは違います。

彼らは、株価の動きはランダムと言っています。

この“ランダム”という言葉、日本語に直すと、“でたらめな”とか“無作為な”という意味ですが、古典派証券投資論でいう“ランダム”は物理学では“ブラウン運動”数学的には“ウィーナー過程”と言います。

詳しい説明は省きますが、簡単に言うと、変化量が正規分布(ベルカーブ)に従うという性質を持っていると考えています。

彼らは、株価をトレンド(方向性)にプラスして日々正規分布に基づいた揺れ(ウィーナー過程)とその株に特有なボラティリティ(変動の大きさ)変動していくと理論付けています。

数式にすると、以下のような(不変揺動)確率微分方程式で表されます。

dx(t)=b(t)dt+sdw(t)
dx(t):株価の時間増分
b(t)dt:ドリフト項(トレンド)の時間増分
s:ボラティリティ(標準偏差)
dw(t):ウィーナー過程増分

この方程式はオプション理論のブラック=ショールズ公式など金融数学の基礎となる方程式です。

わかりやすくするために、具体例をもって考えてみましょう。

例1)
200X年大発会の日経平均は15000円でした。
企業業績は年間10%アップするとしてマーケットはその率10%をトレンドとして織り込むとする。
ボラティリティ(標準偏差)は過去のデータから30%と考える。
この時、200X年大納会の日経平均は?

解)
日経平均の時間増分dx(t)は
dx(t)=15000×10%+15000×30%×dw(t)
=1500+4500 dw(t)

200X年大納会の日経平均は15000円+dx(t)

=16500+4500 dw(t)

どういうことか図を描くと

Normal1

                 (図2 標準正規分布)

一番可能性が高いのは16500円近辺、そして標準正規分布の性質上±1標準偏差
12000円(16500-4500)から21000円(16500+4500)
の間である可能性が約68%。

逆に言えば、12000円以下になる確率、21000円以上になる確率とも約16%((1-68%)/2=16%)ということがわかります。

このように、古典派証券投資論では、株価の動きは予測できないと言えども、どの範囲内にどのぐらいの確率で収まるということは予想できるわけです。

そして、この古典派証券投資論には統計学の大定理

『大数の法則』

という味方がいます。
大数の法則とは、ある試行を何回も行えば、確率は一定値に近づくという法則です。
長期投資効果の理論的背景で、大雑把に言えば、投資を1年間でなくもっと長期に見れば平均に近づくということです。

上記の考え方を元に、投資戦略を考えようとすると…

長期・分散投資・インデックスファンド・ドルコスト平均法に行き着くことは当然です。

プリンストン大学教授でインデックスファンドの生みの親であるバートン・マルキール博士が著したベストセラー、「ウォール街のランダム・ウォーカー」(A Random Walk Down Wall Street)
そのサブタイトルにある“株式投資の不滅の真理”というわけです。

しかし、この本約40年前に書かれた本です。
この古典派証券投資論、本当に“株式投資の不滅の真理”なのでしょうか?

>>続く

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2008年2月15日 (金)

“できること”と“できないこと”

匠はプロである条件を次のように考えています。

『“できること”と“できないこと”の区別が明確であること』

これは資産運用アドバイスを行うアドバイザーについても言えることだと思っています。

特に資産価格の予想については

『“わかること”と“わからないこと”の区別が重要です。』

よく、株の動きはわからないと言いますが、何がわからないのかよく考えなければなりません。

ここで日本の経済が比較的安定している時、以下4つの価格について1年後の価格(数値)を予想してみて下さい。

     額面100万円、1年後満期になった時の国債の価格

     5年連続50円配当している安定企業の1年後の配当

     5年連続純利益が10%成長している成長企業の1年後の純利益(今年100億円)

     ③の企業の1年後の株価(現在1000円)

さて、皆さんはどうお考えになるでしょうか?

①②③④の順に予想が難しくなると思わないでしょうか?

特に③から④へのステップは、どういったアプローチで検討すべきか悩むところです。

このアプローチを検討する上で、匠は資産価格を、③に基づくその本源的価値(Fundamentals Value)と④に相当する市場価格(Market Price)とに分けて考えるべきだと思っています。

本源的価値(Fundamentals Value)とは何か?

株式(企業)の場合

本源的価値=将来の純利益/割引率の合計

概ね、DCFDiscount Cash Flow)法に沿ってイメージしています。

DCFDiscount Cash Flow)法については以下フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』をご参照ください

http://ja.wikipedia.org/wiki/DCF%E6%B3%95

ここで、計算と言わず、イメージとしたのは、DCFDiscount Cash Flow)法の弱点である将来収益予想・割引率算定の困難さを、具体的な数値ではなく、大まかなレベルと方向性(ベクトル・増え方)で克服しようとしているからです。

本源的価値と市場価格は常にイコールでないことは言うまでもありませんが、本源的価値は市場価格形成の有力な根拠として存在するということについても異論を唱える人は少ないと思います。

本源的価値を無視して過剰に評価された市場価格はいずれ“バブル”という名をもって崩壊し、オーバーシュートした市場価格は、やがて本源的価値を模索しながら妥当な価格へ収束しようとする力が働きます。

Fmvalue

         (図1 本源的価値と市場価格)

匠はDCF法などから、株式の本源的価値が、現在どの程度のレベルにあるか、そしてその価値は今後増加する方向にあるのかどうかをイメージした上で、現在の市場価格の妥当性を検証しています。

>>続く

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2008年2月14日 (木)

匠’s証券投資論

匠です。

最近、お客様からインド株式の急落について様々な意見を聞きます。

その中でかなり多い意見が

「高い所で一度売って、安い所で買い直すべきだった」

という意見です。

しかし、匠としては、この考えに賛同できません。

なぜなら、この方法は

「地震が来る前に一度避難して、地震が収まったら戻れば良い」

というのと同じことだと思うからです。

現在の科学において両方とも予測が困難であり、有意に利益を生み出すかどうか疑問です。

匠がお客様に行うアドバイスは、常に様々な理論的背景に基づいたものであり(ただのドタ感のように見えても…)、“当たった”とか“外れた”とかの博打的観念ではないということを申し上げた上で、匠が考える証券投資論を少しずつ書き綴っていきたいと思います。

少し長いものになると思いますが、ご興味のある方はお付き合いいただければ幸いです。

まず、始めにお話しておきたいのは、匠の考える証券投資論は限りなく実践的であり、それゆえ、現在、資産運用を行う上で王道と考えられている古典派経済学による証券投資論とは、根本的な部分で考え方が異なるということです。

古典派経済学による証券投資論とは『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者バートン・マルキール博士、『敗者のゲーム』の著者チャールズ・エリス氏を中心とした学派で、株価(資産価格)はランダムに変化し、予測は不可能という立場にあります。

王道の証券投資論:株価(資産価格)はランダムに変化し、予測は不可能

そして、匠の考える証券投資論は

匠の証券投資論:株価(資産価格)は複雑系というシステムで規定され、予測が可能な部分を有する

ということです。

結果として長期・分散投資(現代ポートフォリオ理論)・インデックスファンド・ドルコスト平均法など、メディアで紹介される単純な資産運用の方法論とは違うアプローチに基づいてお客様へのアドバイスを行っています。

匠は、資産価格の変動がどのような性質を持っているのか、どう理解すれば良いのか、経済学だけでなく、数学、物理学、生物学、社会学など様々な分野の本を読み漁り、長らく研究してきました。(ブラッシュアップは今後も続きます)

そして、『決定論的事象』『確率論的事象』『ナイトの不確実性』、それらの大部分を包括する『複雑系』という体系で資産価格の振る舞いを理解するのが最も有益と現在は考えています。

明日以降、この体系の説明から匠’s証券投資論を始めて行きたいと思います。

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2008年2月 6日 (水)

損切りは早く、利は伸ばせが何故できないか

匠です。
1週間以上Blogサボっておりました。すいません。

相場が荒れると“ピンチ”と“チャンス”が入り混じり、匠の仕事も急激にヒートアップします。

ところで、こういう時期にぜひ意識しておいてもらいたいことがあります。

それは、

「利益が減ってくると、ものすごく、その利益を確保したいとする欲求が働く」

「損失が増えてくると、その増え方に鈍感になる」
です。

具体的には、100万円儲かっている時に50万円減るのと、100万円損している時に更に50万円損するのでは、同じ50万円の損でも人間が感じる痛みは違うということです。

これは、2002年にノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大学のD. Kahnemann 教授の研究、“行動経済学”の内『プロスペクト理論』と呼ばれるものですが、最近ではこの“行動経済学”を人間の脳の働きから解明しようと、

神経経済学(Neuroeconomics)

という学問に発展してきているようです。

先ほどの例は

神経経済学:プロスペクト理論と前頭内側陰性電位
http://waseda-sport.jp/sotsuron/PDF/1K03A234-8.pdf

を元にしたものですが、冷静かつ合理的な判断以前に、株価急落で脳はこのような信号を発信しているんだなと少しでも意識することが重要です。

匠は多くの投資家に接してきましたが、この脳の働きは相当強敵です。

匠は儲かる為には損切りを早く、利を伸ばすように勧めます。

しかし、お客様の脳はそのアドバイスを、ものすごく不愉快と受け取るのです。

匠は以前より指摘していますが、良い人と思える証券マンのアドバイスで儲かることは困難だと感じています。

「これは利益を確保しておきましょう、これは損が出ているので置いときましょう。な~に、また戻りますよ!」

これはお客様が最も受け入れやすい提案ですが、この結末は

『帳簿上は小幅利益のオンパレード、保有株は全て大幅値下がりで塩漬け』

となりがちです。

不愉快かも知れませんが、嫌がらずに、匠のアドバイスにも耳を傾けてくださいね!

※現在、匠’s証券投資論をブログにアップできるよう準備中です。来週にはアップしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

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2008年1月25日 (金)

バーゲンの季節

匠です。

先日のお客様との会話

匠    : 昨日はお電話が繋がりませんでしたが…

お客様 : ごめんなさい、バーゲンに行ってて電話に出れなかったの!70%offだったのよ!

匠    : そうでしたか、実は株式市場もバーゲンセールだったんですよ。こちらは高値から約20%off

お客様 : …

匠    : どうかされましたか?

お客様 : それって、私の持ってる株も20%off?

匠    : はい

お客様 : だめじゃない

(完全フィクションです)

バーゲンセールがあるのは、デパートだけじゃなく、株式市場も同じなんですね。

でも、それがいつあるかわからないからつらいんです。

バーゲンの前日に定価で買った時は少しへこむかも知れません。

でも、定価で買っても、バーゲンで買っても、気に入った品物(企業価値)は同じです。大事にしましょう。

注意しなければならないのは、世界の株式市場の中には同じ急落でも、バーゲン・セールではなく、閉店セールもあるかも知れないということです。

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2008年1月18日 (金)

『だろう』運用の危険性

匠です。

ブルームバーグニュースによれば、本日18日(現地)ブッシュ大統領から景気刺激策の概要が発表されるとのことで、内容としては、世帯あたり1600ドルの税還付と法人税減税が含まれているとのことです。

現在、世界経済の中で以下4タイプの国があると思います。

①景気悪化で金融緩和&財政でリカバーを図る国
②景気悪化でも金融緩和も財政政策も出来ない国
③景気好調かつインフレ・バブルの心配が少なく、減税を検討してる国
④景気好調だがインフレ・バブルが心配な国

面白いことに、この1年の株価チャートを見ると、現在の下落が以下のタイプに対応しています。

①ボックス相場の中の下落
②下落トレンドの中の下落
③上昇トレンドの中の下落

現在、アメリカンスタンダードを中心としたグローバル・エコノミーは大きな転換期にあり、今後新しいパラダイムの元で世界経済は展開すると匠は予測しています。
したがって、これまでの常識や感覚で“ここまで下がったら反発するだろう”とか“今までの経験からして上がりすぎ”などという考えは大きな過ちを生む可能性があるとの認識を深めています。

世界経済も格差拡大の時代のようです。

“ここまで下がったら上がるだろう”とか、“これだけ上がったんだからもう下がるだろう”、という『だろう』運用は避けましょう。

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2008年1月16日 (水)

なぜマーケット予測は当たらないのか?

匠です。

米国株式もそうですが、日本株の下げが厳しくなっています。

直接、お話などさせていただいている方には、昨年より日本株についての厳しい見方を伝えていますし、戦略的にインド株式シフトを進めていた匠にとってはここまで想定通りの展開といえます。

ただ、日本株の下落スピード・幅が相対的に大きいと、「リバウンドで儲けよう」とか「空売り」はどうかなど、日本株マーケットで収益チャンスを窺う投資家も多いようです。

ここで匠が重要だと思うのは

『マーケットをどう理解しているか』

ということです。

多くの投資家は「わかっていること」と「わからないこと」の境界が曖昧ですし、かなり資産運用に詳しい方でも確率的事象のリスクと不確実性の違いを混同していたりします。

一般にプロと思われている経済評論家やエコノミスト・アナリストでさえ、このあたりの境界があやふやな気がします。

だからこそ、日本株の予想にコンセンサスが得られず、バラバラでしかも皆間違っていたりするのではないでしょうか。

なぜ、このようなことが起きるのか?

匠はあくまで仮説ではありますが、『マーケット』の本質を理解するアプローチ方法そのものに問題があると考えています。

つまり、彼らは現在主流である“新古典派経済学”(「最大化原理」と「均衡理論」でなりたっている)を基本的な立ち位置とし、物事を理解する方法として科学的方法すなわち、対象を要素に分解して、その性質を分析する方法(“還元主義”という)を取っていることに問題があるという見方です。

このアプローチ(企業業績や金利・為替動向などの要素を分析すること)では『マーケット』の本質を理解することは出来ないというのが匠の考えです。

なぜなら、『マーケット』というシステムは構成する要素の振る舞いのルールが、全体の経済によって動的に変化するシステムだからです。

言い換えると“マーケットは生きている”つまり自分で意思を持っているかのように振舞うということです。

そう考えると、現在のマーケット分析などを例えれば、人間の細胞を研究して、人間の行動を理解しようとしているようなものと言えるでしょう。

そして、この“人間”とか“マーケット”“社会”のシステムに対し1つの解釈を与えようとするのが

『複雑系』

という概念です。

『複雑系』のシステムについては、現在においてほとんど何もわかっていないというのが実情ですが、いくつかの特徴的な現象は知られています。
(カオス・フラクタル・自己組織的臨界状態・バタフライ効果など)

生きている『マーケット』というシステムを構成要素ではなく、システム自体の動的な秩序としてどう理解するかがポイントであると匠は考えます。

今現在、『複雑系』の概念は“科学”と認められないという意見もあるぐらいですから(複雑系の概念は現代科学の主流である還元的手法を否定している)、『複雑系経済学』をベースと考える匠の証券投資戦略は今のところ邪道と言えるかも知れません。

お客様にどう説明すれば、理解してもらえるのか・・・

匠の課題です。

参考:「複雑系入門」 井庭崇 福原義久 NTT出版

Img_0810

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2008年1月11日 (金)

『進歩』や『変化』ではなく『進化』する経済

匠です。

昨日、FTG Mail Newsにて“フィットネス・ランドスケープ”についてお話しました。

その中で『進化』ということに触れましたが、この『進化』という言葉、『進歩』や『変化』と間違われやすいので注意です。

※進化には進歩のような前進的な意味はない
※変わるものが変わるのは単なる変化、進化は変化と違い不可逆性である

匠はこの2008年、世界のあらゆるシステム(政治・軍事的バランスなど)、とりわけ経済においてこの『進化』の臨界点に差し掛かってくるとの思いを強く感じています。

難しく言えば、複雑系科学における“自己組織的臨界状態”

簡単に言えば、雪崩が起きる寸前

ということです。

昨日1月10日、日経金融新聞“マーケットアイ”においてバンクハウス・メッツラーチーフエコノミスト エドガー・ヴァルク氏が言う

「為替レート変化の大波 変動相場制導入相次ぐ」

というのもそうだし、昨年のサブプライムローン問題、そしてSWF(ソブリン・ウェルス・ファンド)の台頭もその一端だと思われます。

現代のグローバル化した世界経済は個々の要素の結びつきが強く、雪崩が起きた時(超臨界状態)、その規模は相当大きなものになるかもしれません。

匠の予想では、シュペングラーのいう“西洋文明の没落”が相当するのではないかと考えます。

このような進化する21世紀世界経済で肝に銘じておきたい言葉として

最も強い種や最も賢い種が生き残るのではなく、最も変化に順応できる種が生き残るのである。
~チャールズ・ダーウィン『種の起源(The Origin of Species)』~

をあげておきます。

日本という国がこの進化にどう対応するか(できるか)現時点では匠にはわかりません。

ただ、『退化』も『進化』のひとつの形であることを充分に意識して日本をポジティブに見なければならないと思います。

Mogura

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2007年12月28日 (金)

大納会2007

匠です。

皆様、今年もお世話になりました。

今年は途中、金商法の改正などによりこのブログも1ヶ月程度中断、その後も週に1度ぐらいしか更新できず、何か消化不良な一年でした。

来年は、もっと充実したブログにできるよう、がんばりますのでよろしくお願いいたします。

最後に、資産運用に役立つ本をご紹介

共同通信ニュース予定 2008
http://kk.kyodo.co.jp/netroom/pb/yotei/PR2008/index.html

資産運用を行う場合、行き当たりばったり、何か物事が起こってからあたふた、新聞やニュースに大きく取り上げられてから気付く、というのでは成功は望めません。

癌の新しい治療法が発表される可能性が高いのは、癌学会のある時ですし、環境問題がクローズアップされるのはサミット開催直前だったりします。

FOMCや日銀の政策決定会合なども当然ですが、どのようなスケジュールで何が行われるのか、正月の日経新聞に掲載される年間予定表とともに、可能な限りチェックしておきたいものです。

Newsyoteibook

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2007年12月19日 (水)

日経平均の予想などしない

匠です。

年末・年始になると必ず聞こえる話が“来年末の日経平均予想は?”というものです。

匠は、この予想が資産運用にとって全く無意味であると思っているので、たまに聞かれたりすると困ってしまいます。

その理由は

①日本株を持っていても、個別株とインデックスの動きは当然違う
②グローバルな運用が必要な時代に、日本株指標予想の必要性は小さい
③そもそも将来における一時点の株価予想など、その時点で運用が終了する人でない限り意味はない

他にも雑多理由はありますが、③の理由が最も重要かと匠は思っています。

これは少し難しい言い方をすると、株価というものを静的に捉えるか、動的に捉えるかという問題です。

最近、金融のプロであるアナリストやファンドマネージャーの意見においても、日本株の割安さについて言及しているものを多く見かけます。

PER等、様々な指標においてヒストリカル上、又は他市場と比較して割安であるということです。

しかし、それは現時点においてというだけであり、株価が上昇して指標がノーマル値に戻るかどうかはわかりません。

企業業績が低下し、指標がノーマル値に戻る可能性もあるわけです。

現状の株価がなぜ指標からみて割安に放置されているのか、その理由を理解しない限り割安も割高も意味はありません。
まして、1年後の日経平均の数値なんて…

先日の日経新聞夕刊「十字路」(12/12)にて、世界主要株価指数について1987年ブラックマンデー時を100とした直近時点の数値(2007.11.30現在)が載っていましたが、

ハンセン(香港):1278
NYダウ工業株30種平均:769
英FTSE100:447

日経平均株価:72

これは単に偶然とかたずけられるものではないと匠は思います。

今、匠は日本経済について多くの危機感を感じていますが、最も強く感じる危機感はいまだに来年年末の日経平均は●●円程度といっている暢気さです。

相場は相場に聞けと昔から言われますが、今この株価が何を物語っているのか真摯に耳を傾けねばならないと思う匠であります。

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2007年11月27日 (火)

サブプライムローン問題、匠流解釈(その2)

匠です。

サブプライムローン問題を含め、米国の消費社会に対し、

“借金して色々な物を買って贅沢三昧、家計の貯蓄率はマイナスなんてケシカラン!”

などという論調が時々見受けられます。

積み上がる米国の貿易赤字が、米国の消費過多を象徴しているように思いますが、その消費に依存しているのが、日本、中国など輸出主導型国家です。

多かれ少なかれ、過去の世界経済は米国の過度な個人消費によって支えられてきたと匠は思っています。

特に90年代、世界的なデフレが進む中、実質的に米国経済は一人で世界経済を牽引していたと言って良いのではないでしょうか?

その反動として、

“グローバル・スタンダード=アメリカン・スタンダード”

というような過信があったとしても、責めるのは酷かも知れません。

企業経営に喩えるなら、米国はバリバリと働くワンマン社長で、高齢化した欧州という社員を立てながら、まだ若い新興国という新入社員にアメリカンスタンダード資本主義を教育してきたように思います。

米国はライバル企業ソ連が崩壊したこともあり、世界中をアメリカンスタンダード資本主義で統一したかったのですが、その為には協力する優秀な役社員が必要です。

米国は80年代、ずっと教育してきた日本を役員にして世界経済をより発展させようと期待しました。

ところが、この役員は当初、本家米国を追い抜くぐらい活躍しましたが、バブルという羽目を外しすぎて、それ以降、窓際の社員として使い物にならなくなってしまいました。

90年代、米国は一人でがんばります。

そして21世紀に入り、ワンマン社長であった米国の体力が衰え、それがサブプライムローン問題や住宅バブルの崩壊という形で現れた時、BRICs、VISTA、ネクスト11など90年代に入社した新入社員が米国に代わり、会社を運営できるほど育ってきました。

ワンマン社長であった米国はしばらく静養、代わって新興国が世界経済をリードしていく・・・

これが、世界経済の“パラダイム・シフト”とか“ポール・シフト”の姿ではないかと匠は考えています。

この流れは、経済だけでなく文化など各方面に大きな影響を与え、西洋の時代から東洋の時代へのシフトでもあると思います。

特に、『中国』と『インド』が今後どのような関係を構築していくのか、世界の人口66億人の内、13億人と11億人の国家が良好な関係を維持していくことを期待しています。

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2007年11月21日 (水)

サブプライムローン問題、匠流解釈(その1)

匠です。

巷、語られる米国サブプライムローン問題は佳境を越えたか否かについて、様々な方よりご質問があるので、ここに匠の考えをまとめてみたいと思います。

結論から言うと、この問題は単純に山場があって、それを越えると同じ環境に戻ってくるというものではなく

“米国主導型世界経済から新しい世界経済秩序へ移行する分岐点となる出来事”

と考えています。

格好良く言うと、世界経済の“パラダイム・シフト”とか“ポール・シフト”の過程です。

元々、このサブプライムローン問題は金融に関わる狭義の問題という面と、実体経済への関わりという広義の問題という面を分けて議論しなければなりません。

最初に、金融面からサブプライムローンの何が問題なのか、以下検証します。

まず、サブプライムローンというのは、どのぐらいの規模で損失が生じるのか考え、それによって金融危機的なものが起こるかどうかを考えます。

現在の米国住宅ローン残高は約10兆ドルです。

その内分けは、

プライムローン:7.5兆ドル

Alt-A(書類基準の低いローン):1.1兆ドル

サブプライムローン:1.4兆ドル

(2006年末時点、数値は日本総研リサーチ・アイ2007/9/10より)

ここをスタートにざっくり、予想される損失の規模を推定します。

まず、どのぐらいの割合で不良債権となるか考えます。

サブプライムローンの延滞率が6月末現在で14.8%だったことから、サブプライム、Alt-Aともに不良債権化率を15%と仮定します。

不良債権額=(1.1兆ドル+1.4兆ドル)×15%=3750億ドル

不良債権の担保である住宅を売却、仮に担保回収率を50%とすると純損失額は

3750億ドル×50%=1875億ドル。

日本円にして約20兆円です。

試算的には、プライムローンの不良債権化など考慮してませんが、FRBで最大1500億ドル、IMFでも最大損失を約2000億ドルと予想しているようなので、まぁこんなものではないでしょうか?

(11/21の日経新聞においてドイツ銀行のアナリストが最大損失を4000億ドル(約44兆円)と試算していると書かれています。このあたりは不良債権率と担保回収率の取り方の問題なので何とでも言えますが・・・理屈上はプライムも含め誰もローンを返さず、担保の土地・建物が1円でも売れないぐらい値下がりしたら最大損失約10兆ドルとなります)

とりあえず、最大損失を2000~4000億ドルとすると、2006年米国名目GDP(13兆2,446億ドル)の1.5~3%といったところです。

過去の危機を例に見ると、80年代の米国S&L(住専のようなもの)破綻危機時の損失額が当時の米国GDP比で約2%、90年代、日本の不良債権問題で公的資金を注入した額が日本のGDP比で約3%といったところのようです。

そう考えれば、楽観的な問題ではもちろんありませんが、過去の危機と同レベルの問題と思われます。

ただ、このサブプライムローンは証券化という技術を通じて、リスクの量と所在が不明確になっていることから、不安が価値の評価を実際よりディスカウントしていると思われます。

通常シンプルなローンであれば、

1-不良債権化率15%×担保回収率50%=92.5%

で評価換えすればよいものを、CDOなどという証券化のプロセスを踏んだ為に、いくらで評価すべきか、その指針を見失い、サブプライム住宅ローン担保証券 (MBS)に係わるABX指数も急落して更に不安を煽っています。

ABX指数
http://www.markit.com/information/products/abx.html

その為、メリルリンチなどサブプライムローン絡みの投融資残高が272億ドルに対し、29%もの79億ドルの評価損を計上という事態に陥っています。

このようにサブプライム絡みの証券化商品を保有している金融機関は、保守的に多くの評価損を計上せざるを得ません。

しかし、評価損と実際の損失とは意味が異なること、そしてこの証券化商品について市場性がない為に評価が保守的に傾いていることから、金融機関の損失からなるクレジットクランチの問題については、英ノーザンロックのように資金繰り難となる金融機関が今後現れる可能性は否定できませんが、概ね各金融機関は評価損を追加計上することで体力の減少は見られてもFRBの対応を含めて危機的な金融クラッシュになる可能性は低いと思われます。

ただ、今後の展望を考えれば、前述した米S&L危機、日本の不良債権問題時、ともに直後から金融機関の貸し渋りが顕著であったことから、同じことがこれから繰り返されるであろうことは容易に想像できます。

ここからが、実体経済に影響を及ぼす広義のサブプライムローン問題と言えるでしょう。

この問題については日を改めて書きたいと思います。

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2007年11月13日 (火)

荒れるマーケット、資産運用の舵取りは・・・

匠です。

1週間ぶりのご無沙汰です。m(_ _)m

サブプライムローン問題の余波で金融機関の追加損失など各地で株価が大荒れとなっています。

加えて、日本円は米ドルに対し110円を突破する円高となっており、教科書通り国際分散投資を行ってきた人については、パフォーマンスが若干悪化しているかもしれません。

こういう時に冷静に対処し、資産運用を滞りなく成功に導く術というのはあるのでしょうか?

匠的にお勧めなのは、資産運用に対して基本的な型を身に付けることだと思います。

イメージ的には、日本古来の武道である『剣道』などが比較的近いかも知れません。

どんなに体が大きくて力が強い人であっても剣について素人なら、有段者から見て“チャンバラ”をしている子供とたいして変わりないでしょう。

同様に、資産運用においても型がない初心者などは、少しの状況の変化で慌てたり、パニックになったりして自滅することが多いように思われます。

最近はFXにしても株式の信用取引にしても、レバレッジのかかった取引がインターネットで安易に出来るものですから、討ち死にするものも決して少なくないものと想像できます。

また、このイメージが資産運用に近いと思うのは、様々な流派が乱立していて、それぞれに指導的な人物がいるということです。

主な流派には

ファンダメンタルズ派(ベンジャミン・グレアム氏等)
テクニカル派(W.H.ギャン氏、本間宗助氏等)
デイトレード派(B・N・F氏?等)
長期投資派(澤上篤人氏等)
インデックス・分散投資派(ジェレミー・シーゲル氏、バートン・マルキール氏等)
グロース派(ピーター・リンチ氏等)
バリュー派(W.バフェット氏)
・・・

など、多くの流派が存在します。
実際には、それぞれの良いところを組み合わせている流派もあれば、考えが相容れない流派同士で罵り合いということもあります。

しかしながら、どの流派であっても現在のような株価下落場面で慌てふためいているような流派はありません。

相対する流派でも、デイトレ派はストップロスやオーバーナイト・ポジションの禁止などリスク管理は徹底していますし、長期投資派は優良株の買い場到来とほくそ笑んでいるでしょう。

結局、どの流派が最強かはわかりませんが、右往左往するのは素人だけということです。

武芸では技を磨く過程が3段階あるのだそうです。

最初は教えられた型を忠実に“守”る段階
次に、それを応用して型を“破”る段階
最後に、型から“離”れる段階

資産運用でも、まずは自分なりの“型”というものを意識してみてはいかがでしょうか?

ちなみに匠流はファンダメンタルズ派とグロース派の流れを汲み、更に複雑系科学をアレンジした運用を旨としています。

まぁ、日々鍛錬ですが・・・

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