匠です。
米国株式もそうですが、日本株の下げが厳しくなっています。
直接、お話などさせていただいている方には、昨年より日本株についての厳しい見方を伝えていますし、戦略的にインド株式シフトを進めていた匠にとってはここまで想定通りの展開といえます。
ただ、日本株の下落スピード・幅が相対的に大きいと、「リバウンドで儲けよう」とか「空売り」はどうかなど、日本株マーケットで収益チャンスを窺う投資家も多いようです。
ここで匠が重要だと思うのは
『マーケットをどう理解しているか』
ということです。
多くの投資家は「わかっていること」と「わからないこと」の境界が曖昧ですし、かなり資産運用に詳しい方でも確率的事象のリスクと不確実性の違いを混同していたりします。
一般にプロと思われている経済評論家やエコノミスト・アナリストでさえ、このあたりの境界があやふやな気がします。
だからこそ、日本株の予想にコンセンサスが得られず、バラバラでしかも皆間違っていたりするのではないでしょうか。
なぜ、このようなことが起きるのか?
匠はあくまで仮説ではありますが、『マーケット』の本質を理解するアプローチ方法そのものに問題があると考えています。
つまり、彼らは現在主流である“新古典派経済学”(「最大化原理」と「均衡理論」でなりたっている)を基本的な立ち位置とし、物事を理解する方法として科学的方法すなわち、対象を要素に分解して、その性質を分析する方法(“還元主義”という)を取っていることに問題があるという見方です。
このアプローチ(企業業績や金利・為替動向などの要素を分析すること)では『マーケット』の本質を理解することは出来ないというのが匠の考えです。
なぜなら、『マーケット』というシステムは構成する要素の振る舞いのルールが、全体の経済によって動的に変化するシステムだからです。
言い換えると“マーケットは生きている”つまり自分で意思を持っているかのように振舞うということです。
そう考えると、現在のマーケット分析などを例えれば、人間の細胞を研究して、人間の行動を理解しようとしているようなものと言えるでしょう。
そして、この“人間”とか“マーケット”“社会”のシステムに対し1つの解釈を与えようとするのが
『複雑系』
という概念です。
『複雑系』のシステムについては、現在においてほとんど何もわかっていないというのが実情ですが、いくつかの特徴的な現象は知られています。
(カオス・フラクタル・自己組織的臨界状態・バタフライ効果など)
生きている『マーケット』というシステムを構成要素ではなく、システム自体の動的な秩序としてどう理解するかがポイントであると匠は考えます。
今現在、『複雑系』の概念は“科学”と認められないという意見もあるぐらいですから(複雑系の概念は現代科学の主流である還元的手法を否定している)、『複雑系経済学』をベースと考える匠の証券投資戦略は今のところ邪道と言えるかも知れません。
お客様にどう説明すれば、理解してもらえるのか・・・
匠の課題です。
参考:「複雑系入門」 井庭崇 福原義久 NTT出版
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