21世紀新型インフレに対する処方箋
前述したように、現在進行中の21世紀新型インフレは主に原油価格高騰を原因としたコストプッシュ型インフレであり、その価格高騰は1970年代オイルショック時のような需給バランスや地政学リスクではなく、投機的売買動向であると考えられます。
原因が自然などコントロール不可能なものと違い、市場価格のコントロールということから、対処については1970年代のケースより容易と思われます。
まず、市場つまりは相場というものの性質上、最初はゆっくり始まるが、突然加速し、最後は完全にヒステリー状態に陥るものであり、数学的には、買うから上がる、上がるから買うなどの非常に強いポジティブ・フィードバック・ループが働いている動学的複雑系と呼ばれ、その特徴としてある臨界値に達すると理由もなく価格が崩壊する性質を持っているからです。
特に最近の原油価格は非常に高いボラテリティを示しており、相場というシステムが内在する不安定性を垣間見せています。
ただし、その原油価格が崩壊するタイミングや水準については、地震の起こる日時や規模が予測できないのと同様に、わかりません。(相場と地震は同じく動学的複雑系の性質を持っていると言われています)
また、その崩壊を促すきっかけとして以前にも述べた投機マネーを規制の動きもあります。
投機マネーが主犯? 米議会で規制論高まる (6/25 msn 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080625/amr0806251820013-n1.htm
原油価格が下がれば、1970年代同様インフレを恐れず金融政策が取れるようになります。
そこで初めて金融システム不安も後退し、世界経済は新たな枠組みで力強く動き出すことになるでしょう。
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